キャッシュカードを安全に管理していると思っていても、「もしかしたら巧妙な手口によって詐欺に遭ってしまう可能性が自分にもあるのでは?」と感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、キャッシュカード詐欺盗の実態や最新の手口、効果的な防犯対策、そして被害に遭った場合の対処法まで、包括的に解説しています。
この記事を読めば、キャッシュカード詐欺盗に関する理解が深まり、自身や大切な人を守るための具体的な方法が分かります。
特に高齢の家族がいる方や、金融リテラシーを高めたい方にとって、貴重な情報源となるでしょう。
記事に入る前に・・・
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キャッシュカード詐欺盗とは
キャッシュカード詐欺盗(さぎとう)とは、どのような詐欺なのでしょうか?
キャッシュカード詐欺盗は、巧妙な手口で高齢者を中心に被害が拡大しており、社会問題となっています。
定義と特徴
警察庁では、以下のように定義されています。
警察官などになりすまし電話をかけ『キャッシュカード(銀行口座)が不正に利用されている』など、嘘の手続きを説明した上で、キャッシュカードを盗み取る手口
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/case/cashcard/
特徴的なのは、犯人が被害者宅を訪問し、直接キャッシュカードを奪取する点です。
多くの場合、封筒にカードを入れさせ、被害者が目を離した隙に別のカードとすり替えるという手法がとられます。
さらに「○日まで封筒を開けないでください」などと指示し、被害の発覚を遅らせる巧妙な手口も使われます。
この犯罪の最大の特徴は、被害者が騙されてキャッシュカードを渡すのではなく、犯人が直接盗み取る点にあります。
「盗み取る」というところから、法的には窃盗罪が適用される可能性が高いとされています。
他の特殊詐欺との違い
キャッシュカード詐欺盗は、他の特殊詐欺と比較していくつかの特徴的な違いがあります。
まず、オレオレ詐欺や還付金詐欺などと異なり、キャッシュカード詐欺盗では犯人が直接被害者宅を訪問します。
これにより、被害者との対面での接触が生じ、より高度な演技力や心理操作が必要となります。
また、預貯金詐欺との違いも重要です。
預貯金詐欺では、被害者が騙されて自らキャッシュカードを渡してしまいますが、キャッシュカード詐欺盗では犯人がカードをすり替えて盗み取ります。
「キャッシュカード詐欺盗の場合、キャッシュカードを持ち帰るのではなく、カードを封筒に入れて封印するフリをする」という特徴があります。
さらに、法的な観点からも違いがあります。
キャッシュカード詐欺盗は窃盗罪として扱われる可能性が高く、詐欺罪が適用される他の特殊詐欺とは刑事法上の取り扱いが異なる場合があります。
被害の現状と統計データ
キャッシュカード詐欺盗の被害は深刻な状況が続いています。
警察庁の統計によると、「2023年のキャッシュカード詐欺盗被害は、認知件数2,217件・被害額29.8億円」に達しています。
前年比では、認知件数が27.9%減、被害額が36.4%減と改善傾向が見られるものの、依然として大きな社会問題となっています。
被害者の特徴も注目に値します。
「キャッシュカード詐欺盗の被害者における高齢者の割合は99.2%」と報告されており、高齢者が主なターゲットとなっていることが分かります。
さらに、被害に遭った高齢者の大半が女性であることも特筆すべき点です。
地域別の被害傾向も見られ、都市部を中心に被害が多発しています。
例えば、東京都では2022年の被害額が10億9,722万円に達したという報告もあります。
これらの統計は、キャッシュカード詐欺盗が特に高齢女性を狙った犯罪であり、その被害が広範囲に及んでいることを示しています。
社会全体で、詐欺に対する問題意識を高めつつ、対策を講じる必要性が高まっていると言えるでしょう。
キャッシュカード詐欺盗の最新手口
実際にキャッシュカード詐欺盗に遭ってしまったら、詐欺だと見抜けなさそうです…。
犯人は、社会的立場のある信頼できるような人物になりすまし、被害者の不安や恐怖心を巧みに利用して、キャッシュカードを騙し取ります。
警察官や金融機関職員を装う手口
キャッシュカード詐欺盗の犯人は、警察官や金融機関職員、官公庁職員などの信頼のおける立場の人間になりすまして被害者に接近します。
例えば、「特殊詐欺グループ捜査班の警察官」や「金融庁の職員」を装うことがあります。
これらの立場は、普段の生活で接する機会が少ないため、被害者は冷静な判断ができなくなりやすいのです。
犯人は、
- 「詐欺グループを逮捕したら、あなたの口座がリストに載っていた」
- 「個人情報が悪用されて、預金が不正に引き出された」
- 「キャッシュカードが偽造された可能性がある」
などと告げ、被害者の不安を煽ります。
また、「還付金を振り込むために、今すぐキャッシュカードを作り直さなければいけない」と急かすこともあります。
これらの手口は、被害者を焦らせ、冷静な判断力を奪うことを目的としています。
特に高齢者は、自分が知らないうちに犯罪に巻き込まれているのではないかという不安から、犯人の言葉を信じてしまいがちです。
巧妙な心理操作の手法
キャッシュカード詐欺盗の犯人は、被害者の心理を巧みに操作します。
まず、警察官や金融機関職員を装うことで、権威性を利用して被害者の警戒心を解きます。
そして、「詐欺グループ」「悪用」「不正」などの言葉を使って、被害者の不安を煽ります。
さらに、「被害額を返すにはキャッシュカードが必要」「預金を保護する手続きをする」などと説明し、被害者に協力させることが重要だと思わせます。
これにより、被害者は自分が問題解決に貢献していると錯覚し、犯人の指示に従ってしまいます。
また、犯人は被害者の家族への配慮する気持ちも利用します。
「家族に迷惑をかけたくない」という気持ちを逆手に取り、被害者を孤立させ、一人で問題を解決しようと思わせます。
このように、犯人は被害者の善意や責任感を巧みに利用して、キャッシュカードを騙し取るのです。
「キャッシュカード保護のため、○日まで封筒を開けないで」と指示することで、被害の発覚を遅らせる手口も使われます。
これにより、犯人は十分な時間を確保して、不正な引き出しを行うことができるのです。
封筒すり替えの具体的な流れ
キャッシュカード詐欺盗の最も特徴的な手口が、封筒のすり替えです。
この手口は以下のような流れで行われます。
- 犯人は被害者の自宅を訪問し、キャッシュカードの確認が必要だと説明します。
- 被害者に対し、キャッシュカードを封筒に入れるよう指示します。
- 封筒に印鑑で封をする必要があると告げ、被害者に印鑑を取りに行かせます。
- 被害者が席を外している間に、キャッシュカードの入った封筒をあらかじめ用意していた偽のカード(ポイントカードなど)が入った封筒とすり替えます。
- 被害者が戻ってきたら、封筒に印鑑で封をさせます。
- 「手続きが終わるまで封筒を開けないように」と指示して立ち去ります。
この手口の巧妙な点は、被害者に封筒を渡して終わるため、一見すると丁寧で信頼できる対応に見えることです。
被害者は自分のキャッシュカードが手元にあると思い込み、すぐには被害に気付きません。
その間に、犯人はキャッシュカードを使って預金を引き出してしまうのです。
キャッシュカード詐欺盗の被害者像
キャッシュカード詐欺盗の被害者は、統計を見ると特徴的な傾向にあるように見えます。
キャッシュカード詐欺盗の犯罪手口を理解し、潜在的な被害者を守るためには、被害者像を詳しく分析することが重要です。
高齢者が狙われる理由
キャッシュカード詐欺盗の被害者の大多数が高齢者であることは、警察庁の統計からも明らかです。
この数字は、他の特殊詐欺と比較しても極めて高い割合です。
高齢者が標的にされる理由はいくつか考えられます。
多くの高齢者が長年の貯蓄を持っている
犯罪者にとっては、一度で高額の現金を引き出せる可能性が高いターゲットといえるでしょう。
新しい犯罪手口に関する情報に触れる機会が少ない傾向にある
デジタル技術の急速な進歩により、高齢者が最新の詐欺手口に関する情報をタイムリーに入手することが難しくなっています。
警察や金融機関などの権威ある機関に対する強い信頼感
高齢者の多くは、社会的立場の高い人物に対して警戒心を抱きにくい傾向にあります。
この信頼感が、犯罪者に悪用されるのです。
「警察官や金融機関職員を装う」という手口が効果を発揮しやすい背景には、このような心理があると考えられます。
加えて、認知機能の低下も一因となっています。
年齢とともに、即座の判断力や記憶力が衰えることがあり、これが詐欺の被害に遭いやすくなる要因となっています。
女性が被害に遭いやすい背景
キャッシュカード詐欺盗の被害者の中でも、特に高齢女性が被害に遭いやすい傾向があります。
この背景には、いくつかの社会的・心理的要因が考えられます。
高齢女性の多くが一人暮らしをしている
配偶者と死別した後、独居生活を送る高齢女性は少なくありません。
これが犯罪者にとって狙いやすいターゲットとなっています。
高齢者人口における女性の割合が高い
女性の方が男性よりも長寿であるため、比率として女性の高齢者が多くなります。
これが、被害者に女性が多い一因となっています。
心理的な要因
一般的には、女性の方が見知らぬ人に対して親切に対応する傾向がある、という点も挙げられます。
犯罪者はこの優しさや親切心につけ込み、巧妙に詐欺を働くのです。
金融や法律に関する知識が相対的に少ない
特に、夫が家計を管理していた世帯の女性は、夫の死後に初めて金融関係の手続きを行うことになり、不安や戸惑いを感じやすい傾向があります。
地域別の被害傾向
キャッシュカード詐欺盗の被害は全国で発生していますが、地域によって被害の傾向に違いが見られます。
特に都市部での被害が顕著であり、「東京都では2022年の被害額が10億9,722万円に達した」という報告があります。
都市部で被害が多い理由としては、人口密度の高さが挙げられます。
多くの高齢者が集中して居住している地域では、犯罪者にとって標的を見つけやすい環境が整っています。
都市部では匿名性が高く、犯罪者が身元を隠しやすいという面もあります。
一方で、地方都市や農村部でも被害は発生しています。
これらの地域では、コミュニティの結びつきが強い反面、外部からの情報が都市部ほど浸透していない場合があります。
そのため、新しい詐欺の手口に関する警戒心が薄くなりがちです。
また、地域の経済状況も被害傾向に影響を与えています。
経済的に豊かな地域では、高額の預金を持つ高齢者が多く、犯罪者にとって魅力的なターゲットとなります。
さらに、各地域の警察や自治体の取り組みの違いも、被害傾向に影響を与えています。
積極的な啓発活動や防犯対策を行っている地域では、被害の抑制効果が見られます。
社会的孤立と被害の関連性
キャッシュカード詐欺盗の被害者の多くに共通する特徴として、社会的孤立が挙げられます。
特に都市部では、近隣との交流が希薄になりがちであり、これが犯罪者につけ込まれる要因となっています。
孤立した高齢者は、日常的な会話や交流の機会が少ないため、見知らぬ人からの電話や訪問を歓迎してしまうことがあります。
また、困ったときに相談できる相手がいないため、詐欺の兆候に気づいても適切な助言を得られにくい状況に置かれています。
さらに、社会的に孤立している高齢者は、自身の判断に自信が持てず、権威ある機関を名乗る犯罪者の言葉を疑うことなく信じてしまう傾向があります。
このような心理的脆弱性が被害につながっているのです。
キャッシュカード詐欺盗の防犯対策
両親と離れて暮らしていると、すぐに駆け付けることができなく不安です…。何か詐欺に遭わない対策はありますか?
キャッシュカード詐欺盗は、適切な対策を講じることで被害を未然に防ぐことが可能です。
個人でできる対策
まず最も重要なのは、「通帳・キャッシュカードを他人に渡さない」ということです。
警察庁の注意喚起にもあるように、警察官や金融機関職員が自宅を訪問してキャッシュカードや通帳を預かったり、回収したりすることは絶対にありません。
次に、個人情報の管理も重要です。
特に、暗証番号は絶対に他人に教えてはいけません。
金融機関や警察が、電話等で暗証番号を聞くことは決してありません。
また、住所や氏名、生年月日といった個人情報も、暗証番号を推測する材料として使われる可能性があるため、安易に教えないようにしましょう。
不審な電話があった場合の対応も重要です。
まず、相手の団体名や部署、名前を確認し、一度電話を切ってから本当にその団体からの連絡なのか確認することが大切です。
また、常に留守番電話設定にしておくことも効果的な対策の一つです。
知らない番号からの電話には出ず、メッセージを残してもらうようにすれば、詐欺犯との接触を避けられます。
さらに、ATMでの引き出し限度額を引き下げておくことも、被害を最小限に抑える有効な手段です。
万が一キャッシュカードを盗まれても、大金を一気に引き出されるリスクを減らすことができます。
家族や地域でできる見守り
キャッシュカード詐欺盗の被害者の多くが高齢者であることを考えると、家族や地域での見守りが非常に重要です。
まず、家族間のコミュニケーションを密にすることが大切です。
高齢の家族に対して、「少しでも不安なことや不思議に感じたことがあれば連絡を取る」という関係性を築いておくことが、被害防止の鍵となります。
また、地域全体で見守りネットワークを構築することも効果的です。
例えば、近隣住民や民生委員、地域包括支援センターなどと連携し、高齢者の異変に気づきやすい環境を作ることが大切です。
特に一人暮らしの高齢者に対しては、定期的な声かけや訪問を行うことで、不審な来訪者や電話の有無を確認できます。
さらに、地域での防犯講座や啓発活動も重要です。
警察や金融機関と連携して、キャッシュカード詐欺盗の最新手口や対策について学ぶ機会を設けることで、地域全体の防犯意識を高めることができます。
特に高齢者向けの分かりやすい説明や、実際の被害事例を基にしたロールプレイングなどを取り入れることで、より効果的な啓発活動が可能となります。
最新技術を活用した防犯機器
技術の進歩により、キャッシュカード詐欺盗対策に有効な様々な防犯機器が開発されています。
その代表例が、迷惑電話防止装置付きの電話機です。
知らない相手からの着信があった場合に警告メッセージを流したり、会話を録音したりする機能を備えています。
これらの防犯機器の効果は高く評価されており、一部の自治体では高齢者向けにレンタルや購入補助を行っています。
例えば、福岡市や東大阪市ではレンタルを実施し、神戸市・東広島市・千葉市などでは設置の補助金を出しているケースもあります。
また、キャッシュカードそのものの安全性を高める技術も進んでいます。
ICチップ搭載のキャッシュカードは、従来の磁気ストライプカードに比べて偽造が困難であり、多くの金融機関で導入が進んでいます。
さらに、生体認証技術を活用したATMも一部で導入されており、指紋や静脈パターンを利用することで、より安全な取引が可能となっています。
これらの最新技術を活用することで、キャッシュカード詐欺盗の被害リスクを大幅に低減することができます。
ただし、技術に頼りすぎず、基本的な注意点を守ることも忘れないようにしましょう。
キャッシュカード詐欺盗に遭った場合の対処法
詐欺に遭わない対策をしていても、被害に遭ってしまった場合にできる事はありますか?
キャッシュカード詐欺盗の被害に遭ってしまった場合、迅速かつ適切な対応が被害の拡大を防ぎ、回復の可能性を高めます。
被害直後にすべきこと
キャッシュカード詐欺盗の被害に遭ったと気づいた瞬間、まず落ち着いて以下の行動をとることが重要です。
- キャッシュカードの利用停止
直ちに金融機関に連絡し、キャッシュカードの利用停止を申請します。
これにより、さらなる不正引き出しを防ぐことができます。 - 警察への通報
被害の事実を警察に通報します。
この際、「特殊詐欺」の被害であることを伝えることで、適切な対応が期待できます。 - 被害状況の記録
犯人の特徴、会話の内容、被害の経緯などを可能な限り詳細に記録します。
これらの情報は、警察の捜査や金融機関との交渉に役立ちます。 - 家族や信頼できる人への相談
一人で抱え込まず、家族や信頼できる人に相談しましょう。
精神的なサポートを得ることで、冷静な判断ができるようになります。 - 預金残高の確認
不正引き出しの有無と金額を確認するため、預金残高をチェックします。
これらの行動を迅速に取ることで、被害の拡大を防ぎ、回復に向けての第一歩を踏み出すことができます。
警察や金融機関への相談手順
被害直後の初期対応を終えたら、次は警察や金融機関への正式な相談・届出を行います。
- 警察への被害届提出
最寄りの警察署に出向き、被害届を提出します。
この際、「キャッシュカード詐欺盗」の被害であることを明確に伝え、詳細な状況説明を行います。 - 金融機関への被害報告
口座を開設している金融機関に出向き、被害の詳細を報告します。
この際、警察への被害届出証明書を持参すると、より円滑に手続きが進むでしょう。 - 補填請求の相談
「預金者保護法」に基づく補填請求の可能性について、金融機関に相談します。 - 専門機関への相談
必要に応じて、消費生活センターや弁護士会の相談窓口を利用します。
専門家のアドバイスを受けることで、より適切な対応が可能になります。 - 経過報告
警察や金融機関との交渉経過を記録し、定期的に状況確認を行います。
新たな情報があれば、速やかに関係機関に報告します。
これらの手順を丁寧に踏むことで、被害回復の可能性を高めることができます。
また、警察や金融機関とのコミュニケーションを密に取ることで、類似被害の防止にも貢献できるでしょう。
被害回復の可能性と法的措置
キャッシュカード詐欺盗の被害回復には、いくつかの可能性があります。
- 預金者保護法による補填
「預金者保護法5条2項に基づく補填の請求」が可能です。
ただし、金融機関が「預金者の重大な過失」を証明した場合は、補填が認められない可能性があります。 - 金融機関の自主的な補償
金融機関によっては、独自の基準に基づいて被害を補償する場合があります。
例えば、「偽造・盗難キャッシュカード被害に遭われたお客様について、当金庫においてお客様に責任がないと判断した場合には、被害の全額を補償させていただきます」という金融機関の方針が記載されています。 - 民事訴訟
金融機関との交渉が難航した場合、最終的に民事訴訟を提起することも選択肢の一つです。
ただし、訴訟には時間と費用がかかるため、慎重に検討する必要があります。 - 刑事告訴
被害届とは別に、犯人の処罰を求める刑事告訴を行うことができます。
これにより、警察の捜査が促進される可能性があります。 - 被害者支援制度の利用
各都道府県に設置されている犯罪被害者支援センターでは、心理的サポートや法的アドバイスなどを受けられます。 - 示談交渉
万が一、犯人が特定された場合、弁護士を介して示談交渉を行う方法もあります。
被害回復の可能性は、個々のケースによって異なります。
特に「重大な過失」の判断が重要になるため、専門家のアドバイスを受けながら対応することが望ましいでしょう。
また、被害回復の過程で得た経験を、今後の防犯対策に活かすことも大切です。
キャッシュカード詐欺盗から学ぶ金融リテラシー
キャッシュカード詐欺盗の被害が後を絶たない現状は、一般市民の金融リテラシーの向上が急務であることを示しています。
犯罪から身を守るためには、安全な金融取引の基本を理解し、デジタル時代に適した個人情報管理を行うことが重要ですね!
また、社会全体で詐欺に強い環境を作り上げていく必要があります。
安全な金融取引の基本
安全な金融取引を行うための基本的な知識は、キャッシュカード詐欺盗から身を守る上で非常に重要です。
まず、最も重要なのは「キャッシュカードを他人に渡さない」「暗証番号を教えない」という原則です。
警察庁の注意喚起にもあるように、警察官や金融機関職員が自宅を訪問してキャッシュカードを預かる、また電話で暗証番号を聞くことは絶対にありません。
また、ATMの利用に関する基本的な知識も重要です。
例えば、ATMで「還付金」が受け取れることはないという事実を知っておくことで、還付金詐欺の被害を防ぐことができます。
さらに、ATMの利用限度額を必要最小限に設定することで、万が一キャッシュカードが盗まれても被害を最小限に抑えることができます。
金融機関とのコミュニケーションについても理解を深める必要があります。
電話やメールでの連絡には常に注意が必要です。
不審な連絡があった場合は、一度電話を切り、公式の連絡先に確認するという習慣をつけることが大切です。
また、定期的に預金残高や取引履歴をチェックする習慣も重要です。
早期に不正な取引を発見できれば、被害を最小限に抑えられる可能性が高まります。
オンラインバンキングやモバイルバンキングを利用している場合は、取引の度に通知を受け取る設定にしておくのも効果的です。
デジタル時代の個人情報管理
デジタル技術の進歩により、個人情報の管理方法も進化しています。
まず、ICチップ搭載のキャッシュカードの利用が有効です。
「偽造・盗難キャッシュカードによる不正な払戻しによる被害を未然に防止するため、ICカード(磁気ストライプ併用)の導入」が行われています。
ICチップは従来の磁気ストライプよりも偽造が困難であり、セキュリティが高いとされています。
また、二段階認証やワンタイムパスワードの利用も重要です。
特にオンラインバンキングを利用する際は、これらの追加的なセキュリティ対策を積極的に活用しましょう。
多くの金融機関がスマートフォンアプリを通じてこれらのサービスを提供しているので、積極的に利用してみるのも一つの手です。
個人情報の管理に関しては、デジタルツールの活用も検討しましょう。
パスワード管理ソフトを使用することで、複雑で安全なパスワードを各サービスに設定し、安全に管理することができます。
また、クレジットカードやデビットカードの利用状況をリアルタイムで通知するサービスも、不正利用の早期発見に役立ちます。
さらに、「留守番電話機能を設定しておく」「迷惑電話防止機器を利用する」といった対策も、デジタル時代の個人情報管理として有効です。
これらの機器やサービスを活用することで、詐欺犯との直接的な接触を避け、冷静な判断をする時間を確保することができます。
詐欺に強い社会づくりへの提言
キャッシュカード詐欺盗のような特殊詐欺に強い社会を作るためには、個人の努力だけでなく、社会全体での取り組みが必要です。
まず、高齢者を中心とした金融教育の強化が必要です。
キャッシュカード詐欺盗の被害者の95%以上が高齢者であり、その大半が女性です。
この現状を踏まえ、高齢者向けの分かりやすい金融教育プログラムの開発と実施が求められます。
例えば、地域の公民館や老人クラブなどで定期的に金融についての講座を開催することも大切な取り組みとなります。
次に、金融機関と警察の連携強化が重要です。
「異常取引検知システムによるモニタリングの実施」は既に行われていますが、さらに進んで、ATMでの高額引き出し時に警察や家族に自動通知するシステムの導入なども大切です。
また、地域コミュニティの絆を強化することも、詐欺防止に効果があると考えられます。
孤立した高齢者が詐欺の標的になりやすいという現状を踏まえ、地域での見守りネットワークの構築や、定期的な声かけ運動の実施などが有効でしょう。
さらに、テクノロジーの活用も重要です。
例えば、AIを用いた詐欺電話の自動検知システムの開発や、ブロックチェーン技術を利用した安全な金融取引システムの構築なども合わせて検討していくことが大切です。
最後に、メディアリテラシーの向上も不可欠です。
SNSやインターネットを通じて拡散される偽情報に惑わされないよう、情報の真偽を見極める能力を養っていきましょう。
これらの取り組みを通じて、個人の金融情報についての知識向上と社会全体のセーフティネット構築を同時に進めることで、キャッシュカード詐欺盗を含む特殊詐欺に強い社会を実現することができるでしょう。
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まとめ
キャッシュカード詐欺盗は、高齢者を中心に深刻な被害をもたらす犯罪です。
その手口は巧妙化しており、被害防止には個人の注意だけでなく、社会全体での取り組みが必要です。
キャッシュカードや個人情報を他人に渡さない、不審な電話には慎重に対応するなど、基本的な防犯意識を持つことが重要です。
また、家族や地域での見守り、最新の防犯技術の活用も効果的です。
万が一被害に遭った場合は、迅速な対応と適切な相談が被害回復の鍵となります。
この問題を通じて、金融リテラシーの重要性を再認識し、より安全な社会の構築を目指していきましょう。
弁護士 黒田悦男
大阪弁護士会所属
弁護士法人 茨木太陽 代表
住所:大阪府茨木市双葉町10-1
電話:0120-932-981
事務所として、大阪府茨木市の他、京都市、堺市にて、交通事故被害者側に特化。後遺障害認定分野については、注力分野とし、医学的研鑽も重ねています。
また法人の顧問をはじめ事業上のトラブルにも対応をしています。
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