突然の両親からの離婚相談。
まさに青天の霹靂です。
当然、両親の離婚を思い留まらせようと考えるのではないでしょうか。
ですが、両親にも離婚したい事情があるはずです。色々思いをめぐらせた上でのあなたへの相談なのです。
まずは、両親の思いを真摯に受け止めてあげましょう。
本記事では、両親の熟年離婚に不安を感じている子ども世代に向けて、 以下についてご紹介していきます。
・親の熟年離婚で子どもが取るべき行動
・親の熟年離婚を子どもが止める方法
・熟年離婚のメリット、デメリット
・親の熟年離婚における子どものリスク
両親の熟年離婚は子どもとしては辛いことでしょう。
心に整理をつけて、行動していくことが大切です。
記事に入る前に・・・
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- 労働トラブル
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何歳から熟年離婚?
「熟年」という言葉は比較的最近にできた言葉で、明確な定義はありませんが、一般的には60~69歳くらいの年齢を指すようです。
このことから、「熟年離婚」は60歳以上の夫婦が離婚することというように解釈できますね。
では、実際に熟年離婚の離婚率はどのくらいなのでしょうか?
2019年の厚生労働省の統計を見てみると、結婚同居期間が20年以上で離婚した割合は離婚件数全体の19%を占めています。(参考:厚生労働省人口動態統計月報年計)
1985年の統計と比べると、熟年離婚は増加傾向にあるといえます。
熟年離婚のメリット・デメリット
熟年離婚には、メリットもデメリットも少なからず存在します。
親世代の離婚に賛成する場合も反対する場合も、子ども世代はまずメリットとデメリットを正確に把握することが大事です。
熟年離婚のメリット
確かに熟年離婚に踏み切る人は一定数います。
婚姻生活が苦痛でいつかは離婚したいと感じていた夫婦もいれば、子どもの独り立ちなどを契機に婚姻が苦痛に感じたり、夫の定年退職を機に自分も自由になりたいと感じたりと、理由はさまざまあります。
結婚生活から解放される
夫婦だったことで相手に尽くして自分を殺してきた人は、離婚することで解放感を感じるかもしれません。
DVやモラハラがあった場合には、よりこれからの生活を自分らしくいきることができるでしょう。
生活が楽になる可能性
例えば相手がギャンブルなどで借金をしていた場合、離婚することで借金返済から解散されます。
よく「借金などのマイナスも財産分与されてしまうのではないか」と勘違いしている方もいますが、基本的に借金は借りた本人に返済義務があり、配偶者には責任はありません。
こういったストレスから解放されるのもメリットと言えるでしょう。
相手の親族との縁が切れる
配偶者の親族と折り合いが悪かったなら、熟年離婚でようやく相手の親族と縁が切れます。
義理の両親の介護をする必要があった方は、離婚することで介護の必要性がなくなりメリットに感じる可能性があるでしょう。
熟年離婚のデメリット
熟年離婚には、上記で説明した通り「自由になれる」というメリットがありますが、実はデメリットもいくつかあります。
デメリットを十分に理解した上で離婚に踏み切るべきでしょう。
残りの人生が寂しいものになる可能性も
これまで家族で生活することが当たり前だった方は、残りの人生が寂しく味気ないものになる可能性は否めません。
もちろん熟年離婚をしても趣味多彩な方や、友人などとの交流を楽しめる方なら残りの人生を楽しく生活できるでしょう。
ですが、家族の絆は何ものにも代えがたい宝ともいえます。ふとした瞬間に寂しさがこみ上げるケースもあるのではないでしょうか。
経済的に苦しくなる可能性も
熟年離婚での大きなデメリットは、経済的な余裕がなくなる可能性があることです。
いくら貯金があったとしても、残りの人生を楽しむためのお金が十分確保できているとは限りません。
病気になる場合もあるでしょうし、突然の出費は有り得ることです。
これまで専業主婦だったなら、熟年離婚をした後に働こうと思っても年齢的に職業が見つからない可能性があります。
熟年離婚では配偶者も定年退職している可能性もありますし、財産分与だけでは生活できない可能性があるでしょう。
病気をしても面倒を見てくれる人がそばにいなくなる
万が一病気や怪我を患っても、そばで親身になって看病してくれる相手がいない可能性も。
子ども世代に期待しても、子どもが熟年離婚をした親の面倒を見てくれるとは限らないでしょう。子ども世代も家庭を持っている場合には難しいと考えてください。
弱っているときに人は誰かを頼りたくなるものですが、熟年離婚をしてしまうとそんなときにそばに付き添ってくれる人が誰もいなくなることもあります。
離婚の手続きや調整が大変
離婚の手続きは離婚届を出すだけですが、そのための財産分与の相談や、慰謝料が発生する場合には、その相談などが手間となります。
特に熟年離婚の場合には、婚姻期間が長くお金の流れも複雑なため、話し合いがスムーズにいかない場合が少なくありません。
また、自立していない子どもがいる場合には、子どもへの説得なども発生するでしょう。
熟年離婚は周囲の理解を得られないケースもあり、もしも親世代(祖父母)がまだ健在な場合には親への説明も大変な可能性があります。
住む場所が借りれない可能性も
熟年離婚をした場合、夫婦のどちらかは家を出ていくことになります。
その際、実家がある場合には問題は少ないかと思いますが、賃貸物件を借りるとなった場合には注意が必要です。
一般的に、高齢者は家主からいい顔をされません。
保険会社や連帯保証人が見つかりにくいことや、「もしも家賃の支払いが滞ってしまったら」「もしも部屋の中で孤独死をされてしまったら」等、ネガティブな印象を持たれがちなためです。
こうなってしまうと、せっかく離婚したのに家を出ていくことができずに同居を続ける羽目になってしまい、離婚をした意味が薄れてしまいます。
親の熟年離婚 子ども世代にとってのリスクとは
熟年離婚の当人のメリット・デメリットが理解できたかと思います。
では、親の熟年離婚によって子ども世代はどのようなリスクがあるのかをご紹介します。
離婚手続きについて親から頼られる可能性【手続き面での負担】
高齢の親から「離婚をしたいから手続き一緒にやってくれる?」とお願いされる可能性があるでしょう。
親も初めての離婚で、役所での手続きは何もわからないことが多いですし、場合によっては書類や用語を一つ一つ子どもの世代に確認しながら手続きを進める可能性があります。
さらに、 二人の話し合いの場に呼ばれる可能性、代理交渉などの依頼など、子どもの負担は計り知れません。
親の財産管理や分与なども押し付けられる可能性もあります。弁護士を頼みたいから弁護士を紹介してほしいという話も出るかもしれません。
生活費・諸経費について頼られる可能性【金銭面での負担】
離婚した一方の親(特に専業主婦だった母親)から金銭面での負担を依頼されてしまうかもしれません。
例えば、勢いで離婚したはいいものの引っ越し代や生活費がないために子ども世代に建て替えをお願いしたり、弁護士への相談費用などを負担するよう頼まれたり等、様々なケースが想定できるでしょう。
場合によっては、離婚の解放感から「友人と旅行に行きたいからお金を出して」などの無茶なお願いもあるかもしれません。
同居(介護)など扶養義務が発生する可能性
熟年離婚をするから「同居しましょう」と言われる可能性があります。
親と同居となると、あなたが現在住んでいる家の住み替えが必要となるケースもありますし、今後の生活の中で介護などのリスクが発生する可能性も考えられます。
また、あなたが結婚していて妻(夫)がいる場合には、精神的負担を強いられる可能性がありますし、配偶者があなたの親をも扶養することになってしまうかもしれません。
親の熟年離婚からの同居生活は、子どもにとってはリスクが大きいといえるでしょう。
相続トラブルが起きる可能性
熟年離婚した後には相続トラブルにも気をつけなければいけません。
もしも両親の離婚後にどちらかが死亡した場合、相続人は子であるあなたです。
疎遠になった父親が死亡しても母親には相続権がありませんが、そのことを知らない母親から「遺産を半分欲しい」と言われる可能性があることを覚えておきましょう。
また、もしも父親が借金を残して亡くなった場合、相続放棄をしなければ借金の取り立てがあなたにくる可能性もあります。
離婚後の両親の経済状態がわからなければ相続放棄をし忘れてしまう可能性もあるでしょう。
そして、両親のどちらかが再婚をした場合にも相続トラブルが発生する可能性があります。
再婚後に再婚相手との間に子どもができた場合には、再婚相手の子どもにも相続権が発生します。
相続を放棄するようにあなたに迫る可能性もあることを覚えておきましょう。
愚痴を聞かされる等の精神的負担
それまで子ども世代と疎遠になっていたとしても、熟年離婚を機に交流が復活することがあります。
中には世間話の一環として「離婚後の生活が苦しい」「離婚しなければ良かった」などの愚痴や、それまで結婚生活の不満や離婚相手の不満を子ども世代に話すこともあるでしょう。
愚痴を言う側はそれですっきりするかもしれませんが、聞かされている子ども世代は精神的に苦痛を感じるでしょう。
こういった精神的負担がかかる可能性も把握しておきましょう。
(自分が独身の場合)戸籍・改姓の可能性
両親が熟年離婚した場合、両親はそれぞれ別の戸籍になります。
あなた自身はそれまで両親が名乗っていた苗字の戸籍に居続けることになります。(例えば父親の苗字を名乗っていた場合、両親が離婚しても父親の戸籍に居続ける)
特別な手続きは必要ありません。あなたが結婚し新たな戸籍を作るまでは変わりません。
ただし、例えば父親から「転籍してほしい」と言われた場合や、母親から「戸籍だけでも子どもと一緒がいい」などと言われた場合には手続きが必要となるためよく考えましょう。
それまで居た父親の戸籍から離れる場合には、「分籍届」を提出し自分1人の新たな戸籍を作る必要があります。
分籍届の提出手順
【必要書類】
- 分籍届書
- 戸籍謄本
- 印鑑
- 本人確認ができる書類
【手続きできる場所】
届出人の所在地の役所、本籍地の役所
※未成年は分籍できないので注意しましょう。母親と同じ戸籍になる場合には、まず母親と同じ苗字を名乗る必要があります。そのうえで「入籍届」を提出することで同じ戸籍になります。
子の氏の変更の許可の提出手順
【必要書類】
- 収入印紙800円分
- 申立書
- 申立人の戸籍謄本と、その父母の戸籍謄本
【手続きできる場所】
申立人の所在地の家庭裁判所
入籍届の提出手順
【必要書類】
- 入籍届
- 印鑑
- 氏の変更許可の審判書の謄本
- 本人と父母の戸籍謄本
- 本人が確認できる書類
【手続きできる場所】
届出人の所在地の役所、本籍地の役所
いずれの場合でも、一度抜けた戸籍には戻ることができませんのでよく考えて手続きする必要があります。
親から「熟年離婚する」と聞かされた時に取るべき3つの行動
もしも、両親から「熟年離婚する」と聞かされた場合、子どもとしてどのように行動するべきでしょうか。
自分(子ども世代)の気持ちに整理をつける
離婚するのは両親です。
あなたの気持ちも大切かもしれませんが、基本は当人同士の意思に任せましょう。
子ども時代の幸せな思い出などは整理しなければいけません。
なかなか気持ちの整理がつかないのは当然です。ですが、あなたがいつまでも引きずっていては両親は前に進めません。
協力できることとできないことを事前に伝える
とはいえ、両親の熟年離婚で子ども世代にリスクがあることも事実です。
協力できることとできないことは事前にはっきり両親に伝えておきましょう。
親が勝手に子どもに期待している可能性もあります。例えば、離婚の話し合いには同席できても、離婚後の経済的な支援は難しい、仕送りはできても同居はできない、などの条件は事前にはっきり伝えるべきです。
逆に支援などできなくても、両親のことを支持するというスタンスは大事です。「なにもしてあげられないけど、話は聞くよ」と気持ちは伝えておくと両親にとっては十分な協力になるはずです。
親世代と一定の距離を保つ
場合によっては、熟年離婚を決意した両親とは少し距離を置いた方が無難です。
もちろん実の子ですから心配になるのは当然のことかとは思います。
ですが、必要以上に手助けや口出しをすると、親の離婚に巻き込まれて、経済的負担や精神的負担を強いられる可能性もあるでしょう。
あなたが独身ならばあなただけの負担で済みます。ですが、既婚の場合には配偶者や自分の子どもにも負担がかかる可能性があるでしょう。
あなたの家庭の平穏を犠牲にしないように注意してください。
親の熟年離婚を止めることはできる?その方法とは
親の熟年離婚を止めることはできるのでしょうか。
熟年離婚の原因にもよりますが、できることはしてみてもいいでしょう。
繰り返しになりますが、大抵の場合両親も考え抜いた結論であることが多いです。止めるかどうかは、しっかり話を聞いてからにしましょう。
なお離婚原因がDVやモラハラなどの場合には無理に止めるべきではないです。
父親、母親双方を説得(デメリットを伝える等)
両親に熟年離婚のデメリットや子ども世代の背負うリスクを伝えて、思い留まるように説得してみましょう。
自分の思いを正直に伝えることで両親は考えを改めるかもしれません。
親類(叔父・叔母など)に相談する
あなたの兄弟や叔父・叔母などに相談し、一緒に説得してもらうのも一つの手段です。
もしも親の親(あなたの祖父母)が健在なら祖父母に相談するのもいいかもしれません。身近な人がみんなで反対すれば思い留まる可能性も皆無ではないでしょう。
卒婚という選択肢も
熟年離婚はデメリットも多く、子ども世代にも多少のリスクがあります。昨今では熟年離婚をせずに「卒婚」というスタイルを選ぶ夫婦も増えてきています。
卒婚とは、婚姻関係はそのままに実質的な婚姻生活を卒業することです。
籍は抜かずに別居をしたり、同居でもお互いに干渉したりせずに自由に生きるスタイルのことを指します。
この場合は、相続トラブルなども起こりにくく、熟年離婚を望む夫婦には適したスタイルになるかもしれません。
両親それぞれに「卒婚を選んではどうか?」と提案することで興味を持つ可能性があるでしょう。
離婚したい理由がお互いに自由に生きたいなどの場合には、きっと受け入れられやすいはずです。
夫婦円満調停を申し立てる
弁護士に依頼し、夫婦円満調停を申し立てることもできます。離婚原因が修復可能な内容なら離婚を止められる可能性があります。
あなたから両親に提案してみてはいかがでしょうか?
あなたが泣き寝入りしないために
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*1 件数は2023年3月現在 *2 2013年~2022年。単独型弁護士保険として。2023年3月当社調べ。*3 99プランの場合 *4 初期相談‥事案が法律問題かどうかの判断や一般的な法制度上のアドバイス 募集文書番号 M2022営推00409
まとめ
親が熟年離婚を望んでいる場合、子ども世代の心理は複雑です。
あなたが子どもの頃から両親が不仲で熟年離婚を望んでいたことを知っていたなら受け入れやすいはずですが、仲が良かったはずの両親から突然離婚を聞かされた場合には受け入れられないことでしょう。
できるだけあなた自身に負担がかからないように両親とは少し距離を置くことが大切です。
期待されてもできないことは事前にはっきりとできないと伝えておきましょう。
突然同居や介護を頼まれても、あなた自身の家族が混乱してしまいます。
もしも可能なら離婚を思い留まるように説得していくことも必要でしょう。
あなたの家族そして両親が幸せになれるように最善の道を選んでください。
あらかじめ、弁護士保険にご加入いただき、様々なトラブルに備えていただくこともオススメいたします!
医療過誤、一般民事(離婚や労働問題)、企業法務を注力分野としています。
敷居が低く親しみやすく、かつ、頼りになる弁護士を目指しております。
一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
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