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反社チェックって何をすればいいの?必要性から対処法まで5分で解説

近年、暴力団対策法や暴力団排除条例、政府による指針などが整備され、反社会的勢力との関わりを持つことは、重大なリスクとして認識されるようになりました。

そのため、反社会的勢力と関わりを持たないように、取引先や顧客と契約する前に、「反社チェック」と呼ばれる対策を講じる企業も増えています。

本コラムでは、反社チェックの具体的な内容とともに、必要性から対処法まで解説していきます。

目次

反社チェックはなぜ必要?

まず、反社チェックの必要性をみていきましょう。

反社チェックとは

反社チェックとは、取引や契約に入る前に、取引先や顧客などが反社会的勢力に当たらないかどうかをチェックすることをいいます。

暴力団をはじめとする反社会的勢力(以下「反社」とします)は、以前は外観上分かりやすい暴力的行為によって利益を得ていました。

ところが暴力団対策法などによって規制が強化されたため、近年は組織の実態を巧妙に隠しながら一般企業に接触するようになっています。

いわば、企業は、反社と知らずに取引を行ってしまうリスクに常時さらされているといっても過言ではありません。

したがってリスク回避のために、反社チェックをして反社と関わり自体を持たないようにすることが大切になります。

反社チェックは企業を守るために必要

反社と取引を行えば、暴力団等の資金源となり、勢力の拡大につながります。暴力団等の勢力が拡大すれば、地域の治安の悪化等につながります。

そのために社会的にみて、企業が反社チェックを行う必要性があります。

また、それだけでなく、企業経営の面でも、反社チェックを行う必要があります。

なぜなら、コンプライアンスを遵守し透明性の高い経営をすることが、企業イメージの向上や利益につながるためです。

もし反社と取引をすれば、従業員や株主などにも多大な被害・損失を与えるため、企業を防衛するためにも反社チェックは必要です。

反社チェックは何をすればよい?

では、反社チェックは、具体的にはどうやって行えばよいのでしょうか。

取引規模や会社規模によって、どの程度までチェックすればよいかは異なりますが、主に次のような調べ方があります。

自社で調査する

自社で調査することは、最も手軽な方法です。

自社でできる反社チェックとしては、まず「インターネットで相手の情報を検索すること」が挙げられます。インターネットにおいて、過去の取引や不祥事などに関する記事が出ていないかチェックすることは、時間もかからず無料で容易にできるでしょう。

ただし根拠が明確でない情報は、必ずしも正しいものとは限りません。あくまでの参考として、幅広い正確な情報を得るためのヒントにするとよいでしょう。

Google検索の活用法

Google検索する際は「OR検索」を利用することが便利です。

 例: ●山 〇太郎(検索対象)の反社チェックをする場合 

  「●山 〇太郎 逮捕 OR 暴力団 OR 反社 OR 容疑・・・」

検索エンジンは、検索に入力したもの全てが検索対象となります。ORをいれることにより、その前後のいづれかが含まれるサイトを表示してくれます。

一方「新聞のデータベースで相手の情報を検索する」という方法もあります。この方法は確実な情報を得られやすい反社チェックといえます。インターネット上で新聞各社のデータベースを使って検索したり、図書館に足を運んで調べたりする方法があります。

また相手が個人でなく企業であれば、「法人登記を確認すること」も一つの方法です。インターネット上でも登記の内容を確認できるので、登記されている役員や内容に不審な点や気になる点があるかどうかをチェックします。

そのほか、他企業が提供する「反社チェックツール・サービス」を契約して自社に導入し、反社チェックを行う方法もあります。

業界団体の反社データベースを利用する

銀行や証券、不動産などの業界団体では、反社勢力を照会できるデータベースを備えています。

会員企業であれば、このような業界団体の反社データベースのシステムを利用して反社チェックを行うことができます。

自社の業種によりますが、もし利用できる業界のデータベースがある場合には、積極的に活用するとよいでしょう。

外部の調査機関に依頼する

自社でできる反社チェックは、リスト化された情報に基づくものです。そのため反社会勢力の疑いがあったとしても、実態を知ることができないケースもあります。

そういった場合には、信用調査会社や興信所などの外部の調査機関に依頼して、実態を調査してもらうことも一つの方法です。

ただし、調査機関に依頼する場合には、当然費用もかかります。

そのため、取引等のリスクの大きさに応じて、どの程度の調査を依頼するのかを検討して判断するとよいでしょう。

警察や暴力団追放センターに問い合わせる

警察などの行政機関も、それぞれの自治体が定めている暴力団排除条例に基づいた取り組みを行っています。

警察では、契約相手が暴力団関係者の疑いがある場合などには、事業者の照会に可能な限り情報を提供することとしています。

たとえば東京都であれば、最寄りの警察署か警視庁組織犯罪対策第三課が窓口になっています。

また、都道府県が設置する公益財団法人暴力団追放運動推進センターでも、警察と連携して暴力団排除活動を行っており、相談することができます。

詳しくは、企業の所在地を管轄する警察などに問い合わせて、相談先を確認するとよいでしょう。

反社チェックの注意点

反社チェックを行う際には、次のようなことに注意する必要があります。

できるだけ早いタイミングで行う

反社チェックは、できるだけ早いタイミングで行うことが大切です。

早い段階で気が付けば、契約等をする前にスムーズに関係を断つことができる可能性があります。

各自治体で定めている条例には、事業者に対して、契約の相手方が暴力団関係者でないかを確認するよう努めよう求める規定があります。

これは努力規定ではありますが、企業を守るためにも早期に反社チェックを行いましょう

なお、条例では、契約書には「暴力団排除に係る特約条項」をできる限り設けるよう求めています。特約があれば、契約後に反社であることが判明しても、契約を解除しやすくなります。

また特約に加えて、契約の際には「表明確約書」という暴力団員ではないこと等を表明し、違反した場合には無催告で解除に応じる旨を約束する書面を相手方に提出してもらうと、より安心といえます。

継続してチェックする

反社チェックは、一度チェックすればその後はチェックしなくてよいというものではありません。

反社であることを巧妙に隠している相手であれば、たった一度の反社チェックでは実態をつかめない可能性があります。

そのため取引等の相手方に対しては、何度も担当者が相手の事務所に足を運ぶなどして継続してチェックすることが大切になります。

人の目を通して判断する

反社チェックツールなどは、短時間でチェックできる便利なシステムです。

しかしツールなどは、リスト化された情報をもとに機械的に判断するものなので、調査対象が反社であるかどうかを実態に即して判断しているわけではありません。

そのためツール任せにすることなく、必ず担当者などの人の目を通して判断することが反社チェックのポイントになります。

反社と関わってしまった場合の対処法

反社と関わってしまった場合には、担当者や自社だけで問題を抱え込むことなく外部へ相談することが重要になります。

警察や暴力団追放センターに相談する

反社と関わってしまった場合には、対応する社員の身の安全を確保するためにも、早めに警察や暴力団追放センターに相談して解決をはかることが対処法になります。

特に、身の危険を感じたときにはすぐに110番通報をして、自社だけで解決しようとしないことが大切です。

警察や暴力団追放センターに相談すれば、身の安全を確保できるだけでなく、対応の仕方や解決策をアドバイスしてもらえる可能性があります。

また、日頃から連携を密にしておくことによって、何かあった場合でもすぐに対応してもらえるというメリットがあります。

弁護士に相談する

反社への対応については、弁護士に相談することも一つの対処法になります。

弁護士に相談すれば、法的対処法なども視野に入れて対応することが可能になります。また状況に応じて、警察や暴力団追放センターなどの専門機関にも連携して解決をはかることができるでしょう。

まとめ

本コラムでは、反社チェックの具体的な内容とともに、必要性から対処法までを解説していきました。

反社チェックは、反社と関わらないための水際対策として、非常に重要です。

努力義務ではありますが、コンプライアンスの遵守が求められる近年は、企業の責務ともいえるでしょう。

反社との不適切な関係が明るみになり、顧客等からの信頼を失墜させてしまった企業は、少なくありません。そういった事態にならないように、反社チェックを徹底し、状況に応じて早期から弁護士などに相談して解決を図ることが大切です。

弁護士

木下慎也 弁護士

大阪弁護士会所属
弁護士法人ONE 代表弁護士
大阪市北区梅田1丁目1-3 大阪駅前第3ビル12階
06-4797-0905

弁護士として依頼者と十分に協議をしたうえで、可能な限り各人の希望、社会的立場、その依頼者らしい生き方などをしっかりと反映した柔軟な解決を図ることを心掛けている。

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