「点検商法」とだけ聞くと、もしかしたら、あまり耳なじみがない言葉かもしれません。
しかし、以下のような話を聞くと「あー!知っている!」「ニュースで見たことある!」となる方は多いのではないでしょうか?
「無料点検」や「サービス点検」などと称して業者が家を訪れ、何らかの問題や故障があると偽り、高額な修理や商品の購入を強要してくる典型的な詐欺手法の一種です。
突然、自宅に訪問してきて不安をあおる言葉を羅列してくるこの悪質な詐欺である「点検商法」について、この記事で分かりやすく解説をしていきます。
記事に入る前に・・・
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点検商法とは
点検商法とは、ターゲットを巧みに誘導し、不必要な商品やサービスを購入させる悪質な詐欺手法の一つです。
幸い、そういった被害に遭ったことがないので詳しく知っておきたいです。
どのような詐欺のことを指す?
「無料点検」や「安全確認」という名目のもと業者を装って訪問し、実際には修理の必要がないにもかかわらず、ターゲットに対して「修理が必要」「今なら安く直せる」など、契約をするように強要したり、不安を煽った上で、そのまま不必要な商品やサービスを高額で契約させる手口を指します。
この詐欺は、訪問販売や電話勧誘で行われることが多く、特に高齢者や一人暮らしの方をターゲットとしています。
点検商法のターゲットになりやすいシチュエーション
ターゲットとする消費者は、心理的・物理的な隙を突かれやすい状況にいる人々と言われています。
特に注意が必要な方の特徴を順番に見ていきましょう。
一人暮らしの高齢者
まず、高齢者は一般的に技術的な知識に乏しい場合が多く、また訪問者に対して警戒心が薄い、ということも大きな要因になっています。
ターゲットは「親切心で訪問してアドバイスをくれている」と思い込んでいるので、その業者に対して信頼を置きやすく、悪質な勧誘だと思っていても実際には断りにくいという傾向があります。
例)「お宅の屋根が古くて危ない状態です。無料で点検します。」と言われて応じてしまう など
戸建てで日中家族が不在、主婦が対応する場合
一般的に、女性は住宅の設備や構造についての専門知識が不足している場合が多く、不安を煽られると「万が一」を心配してしまう心理を突かれることがあります。
例)「配管が劣化していて、このままだと水漏れします。今なら特別価格で修理できます。」という不安を煽られる場合
新築やリフォーム直後
新築やリフォームを終えたばかりの家主は、住宅の状態を維持したいという意識が強いため、業者の言葉を信じやすい傾向があります。
例)「新築の家はシロアリが入りやすいので、早めに対策が必要です。」と不安を煽られる場合
災害直後の地域
台風や地震などの災害後は、「見えない部分で損傷があるかもしれない」と住民が心配する心理を利用されるパターンです。
例)「災害で屋根がずれている可能性があります。無料で点検しましょう。」と言われて無断で修理を始められる。
マンションやアパートの住民
集合住宅の住民は、共用部分の管理責任を完全には理解していない部分があり、業者の指摘に納得しやすい傾向があります。
例)「このマンション全体の給湯器が古くなっていて、故障のリスクがあります。」と言われ、高額な修理契約を結ばされる。
身近な地域の話題に乗じた訪問
近隣の状況に関連付けて信頼感を演出されると、安心してしまう心理をついてくることもあります。
例)「近くのお宅でも同じ問題が見つかり、すぐに修理しました。お宅も確認しましょう。」と言って、人助けをするかのように点検を提案される。
よくある点検商法の種類
「無料点検」や「サービス点検」と言って訪問し、本来は必要のない工事や高額な商品を契約させる悪質な手口の「点検商法」。
ここからは、よくある点検商法の種類と、それぞれの特徴を解説していきます。
実際には問題なくても、思いがけないことを言われたら信じてしまいそうです…。
屋根点検
「瓦がずれている」「雨漏りの危険がある」などと訪問してきて、「無料で屋根を点検します」という名目で一通り点検した後、屋根に問題があると指摘し、高額な修理や塗装工事を勧められるパターンです。
この屋根工事点検商法は、国民生活センターによると年々増加傾向にあります。
特に被害に遭う当事者の8割超が60歳以上というデータがあります。しかし、30代40代でも騙されたという声は後をたちません。
床下点検
「シロアリ被害が心配」「湿気対策が必要」と不安を煽り点検した方が良いと勧めてくるパターンです。
点検後、「シロアリの被害がある」「カビが発生している」と嘘の報告をし、高額なシロアリ防除工事や床下換気扇の設置を勧められる、という流れです。
リフォーム工事
「今お使いの古い設備は危険」「耐震性が不足している」と言って不安を煽り、高額なリフォーム工事やリニューアル商品の契約を勧められる手口です。
その後、工事をするよう契約をしてもまったく作業工程が進まないことや、逆に必要以上の範囲で行われる、などの報告があります。
給湯器・換気扇・浄水器などの設備工事
「給湯器の寿命が来ています」「換気扇が故障すると火事の原因になります」などと訪問し、高額な修理や交換を提案される、というパターンです。
健康や安全に関する不安を強調(「浄水器が劣化すると体に害が出る」など)します。
実際には修理や交換の必要がない場合でも緊急性を煽り、契約を迫ります。
ふとんのダニ点検
「ふとんにダニが多いと健康に悪影響が出る」と言って、高額なふとんの購入やクリーニングサービスを契約させるパターンです。
検査キットや専用機械で「ダニが大量にいる」と見せる演出をし、過剰な健康リスクを訴えて即決を促す、という手口です。
~寝装品のお買い物トラブルの主な相談窓口~
- 国民生活センター:03-3446-0999(代)
- 日本訪問販売協会:03-3357-6019
- 寝具訪販協議会:03-3942-5270
- 日本寝装品研究所(月・水・金のみ):03-3661-5308
最近では「点検」という言葉を使わない訪問も
市役所やほかの契約会社の委託業者をかたって勧誘するケースも増加傾向にあります。
「無料で洗浄します」、「修理サービスです」等と言い家に上がり込み「不具合が見つかった」と報告し、無料サービスで修理を行うと言って工事や商品の契約を勧めるという流れです。
最終的には作業後に高額な費用を請求する悪質な手口です。
これらの点検商法の手口は、「このままだと大変なことになる」「大きな事故につながる可能性がある」などと不安を煽る発言が特徴です。
最初は無料やお試しを装い、後に高額な契約を迫り、「今日中に決めないと危険」などと急がせることも共通しています。
※既に契約をしてしまった場合は・・・消費者ホットライン 電話番号:188
または、警視庁総合相談センター 電話番号:#9110
よくある手口の一例
実際に遭った例から、一連の流れを見てみましょう。
早い段階で「詐欺だ」と気づけるといいですよね。
様々なうたい文句で家に上がり込む
「無料点検」「サービス点検」「お試しクリーニング」「近所で工事をしていて、ついでに見ます」などの口実とともに、家に上がり込みます。
この時、安心感を与えるために、大手企業の名前を語り、時には名刺を見せ、信頼感があるように演出するのが特徴です。
該当箇所を点検したふりをして(場合によっては壊し)「修理(交換)が必要です」と言い即日で契約を交わさせる
該当箇所を点検し、「深刻な問題がある」と指摘します。
例えば、「屋根瓦がずれています」「シロアリが大量にいます」「配管が劣化しています」など。
特に問題がない場合でも、不具合があるように見せかけ、修理の必要がないにもかかわらず、修理をするよう促します。
場合によっては意図的に壊すこともあり、「すぐ直さないと危険」と不安を煽り、その場で契約を迫ることもあります。
修理をしたふりをして高額請求
詐欺業者は専門業者ではないため、全体的にずさんな対応しかしないことが少なくありません。
「修理」とは名ばかりの、実際には適当な作業や、見える部分のみ修理を行います。
簡単な清掃や塗装だけ済ませ、肝心な部分は作業をせずに法外な修理代金を請求するということも多くあります。
場合によっては「ついで」と言って別の個所の点検・修理をしさらに請求する
「ついでにここも見ておきました」と他の箇所の不具合を指摘し、複数箇所の修理を提案してきて追加の契約を迫ることも中にはあります。
例えば、屋根の修理と一緒に外壁塗装、給湯器の交換などを勧められ、最終的に請求額が膨れ上がってしまったという被害も確認されています。
点検商法に遭わないためにできること【対策】
点検商法に遭わないために、どのような事前対策をすればいいのでしょうか?
まずは、契約を即決しないこと。また、周りの人に相談することが大事です。
点検・工事について即決せず、家族や周りに相談する
業者が「今すぐ決めないと危険」と言っても、焦らず冷静に対応することが大切です。
家族や信頼できる人に相談し、複数の意見を聞くことで冷静な判断ができます。
少しでも怪しいと思ったらその場で契約しない。
「家族に相談します」と一言言って、一度業者を帰らせる。
これが一番のトラブル防止になります。
地元の工務店や過去に依頼したことがあるハウスメーカーに定期的に点検依頼する
過去に依頼したことがある業者や、地元で評判の良い工務店などに、あらかじめ定期点検を依頼しておくことも大切です。
自宅の状況を把握している信頼できる業者がいれば、不審な訪問販売業者の話を聞く必要はありませんので、点検費用がかかったとしても、長期的にみればとても良い判断となります。
もしも点検商法の被害に遭ってしまったら【対処】
「詐欺だ」と思っていても、不安感から契約してしまうこともあるかもしれません…。
いくら注意をしていても、突然「修理が必要」と言われてしまうと慌ててしまうというのは仕方のないことです。
点検商法の被害に遭ってしまった場合の対処方法を確認しましょう。
詐欺業者に居座られてしまったら警察に通報する
業者が強引に契約をするようにと迫ってきたり、帰らなかったり等居座りが発生した場合はすぐに警察(110番)に通報しましょう。
必ず自分だけで解決しようとせずに、周囲の協力を得るようにしてください。
できれば、訪問時の会話や状況を記録しておくと、後々証拠として提出できるので録音機器などを準備しておくと安心です。
クーリング・オフできるか確認する
訪問販売の場合、契約書を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフが可能です。
クーリング・オフを行う場合、書面で通知を送りましょう。
「クーリング・オフできない」と主張しても、法的に認められていますので、しっかりと手順を確認し通知を送りましょう。
- クーリング・オフの手続きは必ず書面(ハガキ、手紙)で行います。
- クレジットを利用している場合はクレジット会社へも同時に通知します。
- 送る前に必ずコピーを取っておきます。
- 「特定記録郵便」または「簡易書留」など、記録の残る方法で送付します。
クーリング・オフ通知はがきの記載例
※商品を引き渡している場合には、「引き渡し済みの商品○○を返還してください。」を追記してください。
早期に弁護士へ相談する
点検商法のような詐欺行為に巻き込まれてしまうと、不要な費用を支払ったり、あるいは契約解除にいたるまでに複雑な手続きなどで時間を取られてしまったり、精神的にも大変な思いをします。
そのため、被害を最小限に抑えるためには、早期に弁護士へ相談することをおすすめします。
弁護士への早期相談が重要な理由
点検商法で結んだ契約は、特定商取引法に基づくクーリング・オフの対象となる場合があります。
弁護士が手順に基づいて適切な対応を手助けしてくれます。
また、弁護士のアドバイスがあれば、その後の不必要な追加支払いを防ぐことができますし、心理的な安心感も得られます。
さらには、冷静に状況を把握し対応できるようになることが一番のメリットではないでしょうか。
相談前に準備しておくべき情報
- 業者との契約書や見積書
- 支払いの証拠(領収書、振込記録など)
- 業者とのやり取り(電話の記録、メール、手紙など)
これらの情報を事前に準備することで、スムーズに手続きができます。
弁護士以外の相談窓口
消費生活センター・・・地域の消費生活センターでは無料相談を受け付けています。
※消費者庁 消費者教育推進課 TEL:03-3507-7566
国民生活センター・・・全国的な消費者問題に対応しており、点検商法の相談も可能です。
※消費者ホットライン・・・188番(最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等を案内できます。)
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*1 件数は2023年3月現在 *2 2013年~2022年。単独型弁護士保険として。2023年3月当社調べ。*3 99プランの場合 *4 初期相談‥事案が法律問題かどうかの判断や一般的な法制度上のアドバイス 募集文書番号 M2022営推00409
まとめ
点検商法の被害件数は、各都道府県毎年更新されていっている状態です。
被害に遭わない為には、まず下記のことを守っていくことから始めていきましょう。
- 知らない業者からの訪問や電話に対応しない。
- 簡単に契約書にサインしない。
- 必要性を感じない点検や修理は拒否する。
その上で、もしも被害に遭われたときは必要に応じて、早期に弁護士や消費生活センターに相談することが最善の手段です。
自分や家族の大切な財産を守るためにも、不審な勧誘には注意を払い、困ったときは一人で悩まず専門家の力を借りましょう。
東 拓治 弁護士
福岡県弁護士会所属
あずま綜合法律事務所
福岡県福岡市中央区赤坂1丁目16番13号上ノ橋ビル3階
電話 092-711-1822
【弁護士活動20年】
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