あなたは、自分では解決できない問題を抱えてしまった時どうやって解決しますか?
- ビジネス上のトラブルなら?
- ご近所トラブルなら?
- 金銭問題なら?
- 親族間の問題なら?
こうした問題が、どうにもならなくなった時、「最後に頼るのはやはり弁護士」という方が多いのではないでしょうか?
心を決めて弁護士に依頼をした結果、問題を見事解決してくれたことへの「感謝の気持ちを伝えたい」と思うのは必然だと思います。
この記事では、「弁護士にお礼をしてもいいの?」という疑問に答えていきたいと思います。
記事に入る前に・・・
だけど費用的に無理・・・という時代は終わりました。


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弁護士へのお礼は必要?
弁護士へのお礼は、必ずしなければならないものではありません。弁護士は、依頼を受けるときに交わした委任契約にもとづいて、着手金や報酬金などの弁護士費用を受け取っています。依頼した事件への対応の対価は、この弁護士費用で支払っていることになります。
そのため、お礼をしなかったからといって失礼にあたることはありません。
一方で、依頼者から届く感謝の言葉は、弁護士にとって大きな励みになります。「お世話になった気持ちを伝えたい」と思ったら、無理のない範囲で気持ちを伝えるとよいでしょう。
関連記事:弁護士費用の相場はいくら?安く抑えるコツを徹底解説
お礼を伝えるタイミング
お礼を伝えるのは、依頼した事件が終わったときが一般的です。たとえば、次のようなときです。
- 示談や和解が成立したとき
- 調停が成立したとき
- 判決が確定したとき
- 弁護士費用の精算が済み、弁護士から事件終了の連絡を受けたとき
事件が終わってから時間がたつと、改めて連絡しにくくなるものです。お礼は、事件が終わってからなるべく早めに伝えましょう。
なお、法律相談に行くときや、事件の途中で打ち合わせに行くときに、手土産を持っていく必要はありません。お礼は、事件が終わってから改めて伝えれば十分です。
弁護士へのお礼の方法


事件が無事解決した時には、やっぱり何かしらのお礼がしたいです。
弁護士一口に「お礼」といってもさまざまな方法がありますね。
お礼の方法
感謝の気持ちを伝えたい、できれば何か形に残るものを、と考える方は比較的多いのではないでしょうか?
もしかしたら、受け取り手の弁護士は「そこまで気を使わなくても・・・」と思われているかもしれませんね。
「電話でお礼を伝える」
こちらは、そこまでハードルは高くないのではないでしょうか?
電話でお礼を伝えることで、一緒に現在の近況も伝えることができ、また依頼者であったあなたの声も直接聞けるので、弁護士も喜ぶのではないでしょうか。
「お礼の手紙を送る」
こちらは、もっとも一般的な方法になるのではないでしょうか?
一言で手紙と言っても、書きなれていないと案外難しいですよね?
どのように書き出そうか?どう締めくくればいい?など、悩む方も多いかと思います。
「メールでお礼を伝える」
弁護士とのやり取りをメールでしていた場合は、お礼をメールで伝えても失礼にはあたりません。手紙よりも気軽に送ることができ、弁護士も都合のよいときに読むことができます。
メールの件名の付け方と文例は、後述の「弁護士へのお礼メールの書き方と文例」で紹介します。
では、お礼の手紙はどのように書いていけばいいのか見ていきましょう。
お礼状の書き方


お礼状はちゃんとした手紙の方がいいのでしょうか?
弁護士お手紙でもメールでも、どちらでも大丈夫です。
「お礼状はお手紙で」という方も、昨今は「メール」でという方もいらっしゃると思います。
どちらの場合も気持ちは伝わりますので、どちらがいいか、といった差異はありませんのでご安心ください。
書き出しは、「〇〇先生」や「〇〇様」と書かれる方が多いようです。
また、依頼した弁護内容や法律相談内容によって、お礼の内容は変更して書いていく方がよいでしょうが、ここでは一般的なお礼状のひな型をご紹介いたします。
〇〇 先生
この度は、格別な法的サポートを提供していただき、心から感謝いたします。
〇〇先生のご尽力のおかげで、抱えていた問題が解決いたしました。
本当にありがとうございました。
おかげさまで、人生をより良い方向に大きく変える解決策が得られました。
私の事件に対する〇〇先生の献身的なサポートに心から感謝いたします。
今後の、〇〇先生と〇〇法律事務所の益々の発展を心から願っております。
この度はありがとうございました。
〇〇(あなたの名前)
手紙でお礼状を送るときのマナー
お礼状を手紙で送る場合は、次の点に気をつけましょう。
- 便箋と封筒は、白無地などのシンプルなものを選ぶ
- かしこまった手紙にしたい場合は、「拝啓」で書き始めて「敬具」で結ぶ。上のひな型のように、頭語と結語を使わずに書いても問題ない
- 宛名は「〇〇先生」か「〇〇様」とする。「〇〇先生様」は敬称が重なるため使わない
- 封筒の宛名は、「〇〇法律事務所 弁護士 〇〇〇〇先生」のように、事務所名と弁護士の氏名を書く
手書きでもパソコンで作成しても、失礼にはあたりません。字に自信がなくても、手書きで一言添えるだけで気持ちが伝わりやすくなります。
弁護士へのお礼メールの書き方と文例
弁護士とのやり取りをメールでしていた場合は、お礼もメールで伝えるとスムーズです。ここでは、件名と本文の書き方と、相談内容別の文例を紹介します。
件名と本文の書き方
件名は、誰からの、何の件のメールなのかがひと目でわかるようにします。弁護士は多くの依頼者とメールでやり取りをしているため、「お世話になりました」だけの件名では、どの事件のことなのかが伝わりにくくなります。件名の最後には、自分の氏名を入れておきましょう。
件名の例は、次のとおりです。
- 〇〇の件のお礼(〇〇 〇〇)
- 【御礼】離婚調停の件(〇〇 〇〇)
- 示談成立のお礼とご報告(〇〇 〇〇)
本文は、次の順番で書くとまとまります。
- 宛名(〇〇法律事務所 〇〇先生)
- 名乗り(自分の名前と、どの件の依頼者か)
- お礼の言葉
- 助かったことや、印象に残っていること
- 近況(書ける範囲で)
- 結びのあいさつ
弁護士は日々多くのメールに対応しています。お礼のメールには「ご返信には及びません」と一言添えて、返信の手間をかけないように配慮しましょう。
また、次のような書き方は避けましょう。
- 「〇〇先生様」のように敬称を重ねる
- お礼のメールに、新しい相談や質問を混ぜる(相談したいことがある場合は、別のメールにする)
相談内容別のお礼メール文例
基本の文例
件名:〇〇の件のお礼(〇〇 〇〇)
〇〇法律事務所
〇〇先生
お世話になっております。〇〇の件でご依頼しておりました〇〇です。
このたびは、解決まで丁寧にご対応いただき、誠にありがとうございました。
初めてご相談に伺ったときは、この先どうなるのかと不安でいっぱいでしたが、先生が一つひとつ見通しをご説明くださったおかげで、落ち着いて手続きを進めることができました。
おかげさまで、今は以前のような日常を取り戻しつつあります。
お忙しいと存じますので、ご返信には及びません。先生と事務所の皆様のますますのご活躍をお祈りしております。
〇〇(あなたの名前)
電話番号:〇〇
離婚問題でお世話になった場合
件名:【御礼】離婚調停の件(〇〇 〇〇)
〇〇法律事務所
〇〇先生
お世話になっております。離婚調停の件でお世話になりました〇〇です。
このたびは、調停の成立まで支えていただき、本当にありがとうございました。
相手と直接やり取りをしなくて済むよう間に入っていただいたことで、気持ちの負担がずいぶん軽くなりました。親権や養育費についても、子どもの将来を考えて粘り強く話し合いを進めてくださり、心から感謝しております。
子どもとの新しい生活も、少しずつ落ち着いてきました。
お忙しいと存じますので、ご返信には及びません。末筆ながら、先生のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。
〇〇(あなたの名前)
交通事故の示談でお世話になった場合
件名:示談成立のお礼とご報告(〇〇 〇〇)
〇〇法律事務所
〇〇先生
お世話になっております。交通事故の件でご依頼しておりました〇〇です。
このたびは、保険会社との示談交渉をお引き受けいただき、誠にありがとうございました。
けがの治療を続けながら保険会社とやり取りをすることに限界を感じていましたが、先生にお任せしてからは、治療に専念することができました。示談の内容についても、納得できる形でまとめていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
現在は通院も終わり、仕事にも復帰いたしました。
お忙しいと存じますので、ご返信には及びません。本当にありがとうございました。
〇〇(あなたの名前)
相続の手続きでお世話になった場合
件名:遺産分割の件のお礼(〇〇 〇〇)
〇〇法律事務所
〇〇先生
お世話になっております。父の遺産分割の件でご依頼しておりました〇〇です。
このたびは、遺産分割協議の成立までご尽力いただき、誠にありがとうございました。
きょうだいの間で話し合いがこじれ、どうしたらよいのかわからなくなっていたところ、先生に間に入っていただいたことで、冷静に話し合いを進めることができました。
おかげさまで、今は家族で落ち着いて父をしのぶことができております。
お忙しいと存じますので、ご返信には及びません。先生と事務所の皆様に、心より御礼申し上げます。
〇〇(あなたの名前)
贈答品について


手紙だけでなく、ちょっとしたプレゼントを贈りたいのですが…。
弁護士お気持ちだけでも十分にうれしいですよ。
贈答品について弁護士はどう思っている?
では、実際に弁護を担当した依頼人から、贈答品が届いた場合、弁護士はどのように感じているのでしょうか?
たとえば、弁護を担当した弁護士が、「あの時の依頼人は、どのように感じていたのだろう?」と考えていた時に、依頼人から現状報告などが添えられた手紙とともに、お礼の品が届いた際には、とても励みになることでしょう。
また、そのような贈答品やお礼の品物が届くと、依頼人と良好な関係で無事に案件が解決したのだと確認ができ、次の案件に前向きに取り組む活力にもなります。
贈答品の費用と選び方
「弁護士先生へ」ではなくても、一般的なお礼と考えれば分かりやすいのではないでしょうか?
高価なものではなくても、簡単な菓子折りで十分に気持ちは伝わります。
あえて付け加えるとすれば、事務所の人数が分かっている場合(担当部署があればその人数)は、数が足りる程度の菓子折りなどが喜ばれるのではないでしょうか。
金額は、3,000〜5,000円程度を目安にすると、弁護士も気を遣わずに受け取りやすいでしょう。品物は、事務所のスタッフで分けやすいものがおすすめです。
- 個包装の焼き菓子やせんべい
- 日持ちするコーヒーや紅茶のセット
一方で、次のような品物は避けましょう。
- 現金や商品券
- 高価な品物
- 生菓子など、日持ちしない食品
現金や商品券、高価な品物は、受け取る弁護士がかえって気を遣ってしまいます。また、生菓子などは、弁護士が出張や裁判で事務所を空けていると、すぐに食べられないことがあります。
事務所に持参する場合は、弁護士が不在のこともあるため、事前に電話で都合を確認しておきましょう。郵送する場合は、お礼の手紙やメッセージカードを添えると気持ちが伝わります。のしをつける場合は、表書きを「御礼」とします。
国選弁護人に贈答品はOK?

弁護士国選弁護人とは、刑事事件の被疑者や被告人が、経済的な理由などで弁護士に依頼できない場合に、国が選任する弁護士のことです。
ここで問題です。
事件の担当が、国選弁護人だった場合はどうでしょう?
たとえば、国選弁護活動をしている弁護士に事件の依頼をした場合、そのお礼の品物は送ってもいいのでしょうか?弁護士は受け取ってくれるのでしょうか?
答えは→NOです。
ご存じの方もいらっしゃるでしょうが、国選弁護の弁護士費用は、国から支出されています。
弁護士職務基本規程第49条第1項に「弁護士は、国選弁護人に選任された事件について、名目のいかんを問わず、被告人その他の関係者から報酬その他の対価を受領してはならない。」という規定があります。
そのため、この規定に違反した弁護士は懲戒される可能性がありますので、国選弁護人の場合、贈答品などは受け取れないということになります。
国選弁護人に贈答品を送ることは控えるべきですが、「良い弁護活動をしてくれたと」「とても親身になってくれた」と思ったときには、事件終了後の面会時に、弁護士に対して口頭で感謝の気持ちを伝えると弁護士にとってもとても励みになると思いますし、とても喜ばれると思います。
国選という職務上の立場から、国選弁護人にはそれでお礼の気持ちが十分に伝わると思います。
この規定は、被告人本人だけでなく、「その他の関係者」から対価を受け取ることも禁じています。そのため、被告人の家族から国選弁護人に菓子折りなどの品物を渡すことも控えましょう。
一方で、感謝の言葉を伝えることは禁じられていません。面会で直接伝える機会がないまま事件が終わった場合は、お礼の手紙で気持ちを伝えるとよいでしょう。
国選弁護人と私選弁護人の違いについては、次の記事で詳しく解説しています。
関連記事:私選弁護人と国選弁護人はどう違う?メリット・デメリットから費用まで詳しく解説
贈答品を受け取れない場合


国選弁護人以外にもNGなことはあるのでしょうか?
弁護士例えば、以下の場合には辞退することがあります。
事件の相手方から贈答品が送られてきた場合
弁護士は依頼者のために動きます。
そのため、依頼者の相手方から贈答品などを受け取ると、依頼者との信頼関係が失われかねませんし、もちろん相手方からの贈答品は受け取ることはできません。
また、弁護士職務基本規程第53条で「弁護士は受任している事件に関し相手方からの利益の供与」を受けてはならないと規定があります。
事件の相手方から贈答品を受け取ると、弁護士の誠実性や公平性が疑われるため禁止されています。
勝手に法律事務所に送付されてきた場合
では、自分が依頼をしている弁護士事務所に相手方から直接贈答品が届いてしまった場合どうなるのでしょうか?
弁護士が受け取ってしまうのではないかと心配ですよね?
こういった場合、事務所から「贈答品を受け取ることができない旨」を記載して返送するのが一般的な対応になるかと思います。
そのように対応してくれる誠実な弁護士に依頼したいものですね。
コーヒー代など飲食の費用の場合
レストランなどで事件の相手方と会う場合に、もしかしたら相手方から「コーヒー代はこちらで払っておきます」などと言われることもあるかもしれません。
このような場合も、やはり同じ理由から、飲食代金を持ってもらうことは禁止されています。
こんな場合にお礼はどうする?


勝訴のときだけでなく、敗訴の場合でも頑張ってくれた弁護士に何かしらお礼を送るべきでしょうか?
弁護士「お礼」は気持ちの問題なので、どちらの場合でも送りたいと思っているなら送っても差し支えないかと思います。
勝訴の場合と敗訴の場合
勝訴の場合でも敗訴の場合でも、その案件に対して弁護士は一生懸命戦ってくれているのを依頼人であるあなたは間近で見ていたと思います。
勝訴の場合は、分かりやすく「何かお礼を」という気持ちになるかと思いますが、もし敗訴した場合でも、やはり「何かお礼を」と考えた場合は、素直な気持ちで、お礼状や贈答品を送ると喜ばれるでしょう。
弁護士だけでなく法律事務所のスタッフも、裁判書類の作成や調査などで、事件解決のために動いてくれていますので、気持ちは十分に伝わると思います。
結果が思いどおりでなかった場合のお礼状は、たとえば次のような文面です。最後まで力を尽くしてくれたことへの感謝を中心に書きましょう。
〇〇 先生
このたびは、〇〇の件で大変お世話になりました。
結果は望んでいたものとはなりませんでしたが、先生が最後まで私の話に耳を傾け、できる限りの主張を尽くしてくださったことに、心から感謝しております。
一人で抱えていたら、ここまで向き合うことはできなかったと思います。本当にありがとうございました。
〇〇(あなたの名前)
もちろん気持ちの問題ですので、送りたくなければ送らなくてもいいですし、簡単なお手紙を送るだけでもいいと思います。
依頼が完了した後の弁護士への対応
依頼した事件の結果内容の正直なフィードバック(感想)を伝えましょう。
弁護士への今後の貴重な情報となり得ますので、良い点や改善したほうがいいと思うことなどもあわせて、感じたことを遠慮なく伝えましょう。
また、今後何らかの理由で連絡を取りたくなる可能性も考えられますので、次回からどのように連絡を取れば良いのか?なども、確認しておきましょう。
あなたが泣き寝入りしないために
だけど費用的に無理・・・という時代は終わりました。


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丸山弁護士「私、弁護士保険に入ってるんですよ」このひと言は非常に強烈なんです。
*1 件数は2025年3月現在 *2 2013年~2024年。単独型弁護士保険として。2023年3月当社調べ。*3 補償額は実費相当額もしくは一部 *4 初期相談‥事案が法律問題かどうかの判断や一般的な法制度上のアドバイス 募集文書番号 M2022営推00409
まとめ
依頼主のために懸命に事件解決のため、動いてくれた弁護士はお礼の気持ちを伝えられることで、次への事案への取り組む活力になることもあります。
ただし、お礼は何か高価なものを送った方がいいか?というとそんなことはなく、その依頼人それぞれの事情があります。
お礼や感謝の気持ちは、弁護士には十分に伝わっているのであえて何かを送る必要は本来ありません。
弁護士に相談している最中などは、経済的な負担も大きい場合があるので最後に一言伝えるなど、無理のない範囲で気持ちを伝えてみてください。
弁護士へお礼をすべきか?と悩まれている方が、この記事を読んで少しでもお役に立てたなら幸いです。
また、今後の様々な日常トラブルに備えて弁護士保険へご加入いただくこともオススメします。
木下慎也 弁護士
大阪弁護士会所属
弁護士法人ONE 代表弁護士
大阪市北区梅田1丁目1-3 大阪駅前第3ビル12階
06-4797-0905
弁護士として依頼者と十分に協議をしたうえで、可能な限り各人の希望、社会的立場、その依頼者らしい生き方などをしっかりと反映した柔軟な解決を図ることを心掛けている。
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