「夫から突然『離婚したい』と言われて、どう答えればいいのかわからない…」
そんな状況に直面している方は、決して少なくありません。愛する人からの離婚宣告は、誰にとっても大きなショックです。頭が真っ白になり、パニックになってしまうのは当然のことです。
しかし、ここでの対応次第で、その後の人生が大きく変わることをご存じでしょうか。
適切な返答と行動により夫婦関係を修復できる可能性もあれば、残念ながら離婚になる場合でも、あなたにとって有利な条件で進めることができます。逆に、感情的になって間違った対応をしてしまうと、取り返しのつかない結果を招くこともあります。
本記事では、夫から離婚を切り出された瞬間に返すべき言葉から、関係修復のための具体的なアプローチ、やむを得ず離婚する場合の準備まで、弁護士監修のもと実践的な対処法を詳しく解説します。
記事に入る前に・・・
だけど費用的に無理・・・という時代は終わりました。


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夫から離婚を切り出されたら

相手が本気であればあるほど、『すぐに回答をしない。』ことが大切です。
あなたが離婚をするにしても、離婚をしたくないとしても、とりあえずすぐ返事をするのはやめましょう。
だれでも、夫から急に離婚を切り出されたら、パニック状態になります。自分は大丈夫と思っていても、なかなか正常な判断がとれないものです。
よって、いま一番必要なのは、冷静になる時間なのです。 離婚は、お互いの合意さえあれば、成立します。 逆に言うと、合意さえなければ、簡単に離婚することができません。
つまり、双方の合意がないと簡単には離婚できませんので、離婚したいといわれても、すぐに応じる必要が全くないのです。
仮に、「離婚をしてもいいな」と思っていても、すぐに離婚することは、合理的な判断ではありません。
それはあなたが離婚の準備ができていないからです。
離婚を切り出す方は、次のステップを見据えているのに、こちらはなにも準備していないなんて、不平等ですよね。
よって、こちらからの返事はただひとつ
「離婚は、少し考えさせて。」
・気持ちを落ちつかせる
・すぐに決断しない
夫が離婚を決意する前に現れるサイン
夫が離婚を切り出す前には、必ずサインが現れます。
多くの場合、夫は突然離婚を決意するのではなく、長い間悩んだ末に結論を出します。これらのサインに早めに気づくことで、離婚を回避できる可能性が高まります。
以下のようなサインが見られたら、夫婦関係を見直すタイミングかもしれません。
帰宅時間が遅くなる
残業や飲み会が急に増えて、家にいる時間が明らかに減っていませんか?
本当に仕事が忙しくなった場合もありますが、家庭に居心地の悪さを感じている可能性があります。夫が家にいる時間を避けるようになったら、要注意です。
理由を聞いても曖昧な返事しか返ってこない場合は、特に注意が必要です。
会話を避けるようになる
挨拶程度の会話しかしなくなったり、質問に対して曖昧な返事をするようになったりします。
以前は家族の予定や仕事の話をしてくれていたのに、最近は「疲れた」「忙しい」としか言わなくなった場合は危険信号です。夫の中で、すでに心の距離ができている状態です。
スマートフォンを手放さない
食事中や家族との時間でも、常にスマートフォンを見ている状態が続きます。
以前はそんなことがなかったのに、急にスマートフォンに夢中になった場合は注意が必要です。現実逃避や、他の誰かとの連絡を優先している可能性があります。
家族との時間を避ける
休日でも一人で出かけることが増えたり、家族での外出を嫌がるようになったりします。
「一人の時間が欲しい」と頻繁に言うようになった場合は、家族と一緒にいることがストレスになっている可能性があります。
お金の使い方が変わる
急に節約を始めたり、逆に今まで気にしていなかった出費を気にするようになったりします。
また、自分のお小遣いの使い方について詳しく説明しなくなることもあります。これは、離婚後の生活を考え始めているサインかもしれません。
夫の言い分と離婚理由
相手の離婚したい理由を確認しましょう。
特に、離婚したくない場合は、思いとどまらせるためにも、相手の言い分をよく聞く必要があります。
ポイントとしては、冷静に話を聞くことと、感情を相手にぶつけないということです。
感情をぶつけないというのは相手を責めることはもちろん、どうにか離婚をさけるために、へりくだったりすることも含みます。
話を聞いていると、正直、口を挟みたくなることもあるでしょう。
しかし、話を遮ると、夫の言い分を全て聞くことができなくなりますので、嫌なことがあっても、ぐっとこらえましょう。
夫の離婚理由は大きく分けて3つあります。
- 夫自身の問題
- あなた(妻)の問題
- 価値観の違い
1. 夫側の問題
夫の問題で離婚を切り出す理由として圧倒的に多いのが、不倫です。
- 不倫相手と暮らしたい
- 不倫相手と籍をいれたい。
- 不倫相手に子供ができた。
夫が不倫をしている場合は、あなたには、その事実を言わず、「性格的にあわない」「あなたといるのが窮屈」などといって不倫の事実を隠すことが多いです。
当然不倫している場合は、慰謝料の問題と、離婚時に夫側が不利になるといった問題が絡んでくるので、いくら問い詰めたとしても不倫しているという回答は得られないでしょう。
女性のカンは鋭いので、夫が不倫しているなと思ったら、ほとんどの場合当たっていることが多いのも事実です。ただ、カンというのは、なんの根拠にもなりませんので、夫が不倫している事実を、調べる必要があります。
2. 妻自身の問題
妻側の問題で、離婚を切り出されることもあります。
- 家庭で感情的に、またイライラした態度で接してないですか?
- 相手を思いやることがなく、日常的に威圧発言やヒステリーを起こしていなかったですか?
- 夫のすることは当然だと思い、感謝の気持ちを忘れていないですか?
- 子供の前で夫のことを悪くいっていないですか?
このような場合、夫は、あなたからの愛情や思いやりを感じられないことに大きな疑問を抱いていたのではないでしょうか。また家庭に対し、居心地が悪く、精神的に辛い思いをさせていた可能性があります。
また、次のようなことがあると、立派な離婚理由になりますので、注意が必要です。
- あなたは不倫をしていないですか? また過去にしたことはないですか?
- モラハラ的な傲慢な態度をとっていなかったですか?
- DVをしてないですか?
離婚は合意が必要と冒頭で伝えましたが、この場合は、合意がなくとも、相手が裁判などに持ち込んだら、強制的に離婚しなければいけないどころか、慰謝料請求される事態になります。
特に、モラハラが理由の場合は、自分では気づかないことが多いです。
モラハラだと直接言われなくても相手がモラハラと思っていることがあるので、心当たりがある場合は自分の行動 をよく振り返ってみましょう。
3. 価値観の違い
価値観とは、人生において何に価値があるかを考えるときの「判断基準」や「評価基準」のことを指します。
もっとわかりやすく言うと、生活していく中で、その人にとって、何が優先度(重要度)が高いか、低いかの考え方のことを指します。
これは、どちらが悪いということではなく、お互いの考え方が合わないという、一言でいうと、性格の不一致ともいえます。
価値観の違いはごく普通のことで、価値観が全く一緒という夫婦はほぼいないでしょう。
それは、元々生まれも育ちも違う他人ですので、多少なりとも違いがあるのが当たり前のことだからです。
この価値観の違いは、初めは相手のことが好きなので、価値観が違うなと思っていても、そのことを否定せずに、違いを前向きにとらえたり、多少目をつぶったりすることもあったと思います。
ところが、愛情がなくなると、価値観の違いが一気に、許しがたく感じる程度になる傾向にあります。
- 金銭感覚のズレ・・・現在を楽しみたいor老後のために今は節約など
- 理想の家庭に対するイメージの違い・・・女性は働く or 働かない
- 子供がほしい or 自然に任せる
- いつまでも男と女の関係でいたい or 家族の一員としか見られなくて恋愛対象として見れない
- 笑える感覚のズレ・・・冗談の範囲が理解できない or 理解されない
- 男性は、家事をする or しない
- 子供の教育方針の違い
価値観の違いにより、夫が離婚を切り出したのであれば、コミュニケーション不足と、日頃の不満が爆発したということが原因の根底にあることが多いです。
基本的なことですが、根気強くコミュニケーションをとることが改善の一手となりますので、少しずつ会話をするなど努力をするとよいでしょう。
なお法律的には、価値観の違いを離婚要件とすることは、3年程度の別居などの事情がない限り、 一般的には難しいといわれています。
ただ、長年この状態が続くと、お互いにとって良好な関係であるといえないですし、先送りにすればするほど、問題は悪化することが多いので、相手が何を不満に思っているのかをしっかり聴くようにしましょう。
夫から離婚を切り出される妻の特徴
突然離婚を切り出されると、「なぜ私が?」と混乱してしまいますよね。
実は、夫から離婚を切り出される妻には、いくつかの共通点があることが分かっています。
もちろん、すべての妻に当てはまるわけではありませんが、以下のような特徴がある場合は注意が必要です。
コミュニケーション不足が続いている
夫婦間の会話が極端に少なくなっていませんか?
仕事や家事、育児に追われて、夫との時間を後回しにしてしまうことがあります。日常的な報告や相談、感謝の言葉が減ると、夫は「自分は必要とされていない」と感じてしまいます。
夫の気持ちや意見を軽視している
夫の趣味や考え方を「くだらない」「理解できない」と否定していませんか?
また、家族の重要な決定を夫に相談せず、一人で決めてしまうことも問題です。子供の教育方針や大きな買い物など、夫も家族の一員として尊重される必要があります。
感情的になりやすい
些細なことで怒ったり、夫を責めたりすることが多くありませんか?
ストレスが溜まると、つい夫に八つ当たりしてしまうことがあります。しかし、家庭が夫にとって安らげる場所でなくなると、離婚を考えるきっかけになります。
夫への感謝を忘れている
夫が仕事を頑張っていることや、家事を手伝ってくれることを「当たり前」だと思っていませんか?
感謝の気持ちを言葉で伝えることを忘れると、夫は「自分の努力が認められていない」と感じてしまいます。
自分の時間を優先している
友人との時間や趣味の時間を優先し、夫婦の時間を軽視していませんか?
夫婦関係を維持するためには、お互いの時間を大切にすることが必要です。
自分に当てはまる項目があった場合は、すぐに改善する努力をしてみてください。
自分の結論をだす

「自分は離婚したいのか」 それとも、「離婚をせずに、結婚生活を続けたいのか」
まずは、自分がどうしたいのかを一度考えましょう。
そのあとから、アクションを起こしても遅くありません。
一度今までの結婚生活を振り返ってみるとよいでしょう。
また、夫から結論を求められても、考えている間は、「今考えている。大事なことだから、すぐには決められない」と伝えましょう。
これは、あなたの結論を出すための時間という意味合いもありますが、夫の考え直す時間にもなります。
急いでもなにもいいことはありません。
しっかり考えて結論を出すことが必要です。
もし迷った場合は、ひとまず復縁をする方で動いたほうがよいでしょう。
離婚は後からでもできますが、復縁は自分が、さじを投げたら終わりです。
離婚をしたくない場合 5つの対策について
離婚を回避したいと結論づいた場合は、離婚をしたくないという意思を相手にきちんと伝えましょう。
ここからは、離婚を回避し、復縁する対策をお伝えします。
1. 自分から離婚の話をしない
離婚をしたくない場合、「自分から離婚の話をすすめない」ことが重要です。
一般的に、結婚も離婚も、話を進める主導権を持つのは女性が多い傾向にあります。
夫が精神的苦痛で耐えられない、また不倫相手から迫られているなどよっぽどのことがない限り、夫から手際よく離婚を進めることは稀です。
よって、あなたは、離婚の話においては、放置する(触れない)のが一番です。
名づけて「だんまり作戦」です。
こちらから 「離婚したら養育費は払ってくれるの?」「親権は私だからね」 などと離婚の話をすすめると、夫は水を得た魚のように話を進めてくることがあるので、 離婚の話は出さない方がいいでしょう。
離婚の話題をされても、いちいち応対しないというのが得策です。
2. 復縁のための説得をやめる
- 「私が悪かったから考え直して」
- 「あなたの言うとおりにするから」
言葉で相手を説得したり、へりくだったりすることは、むしろ逆効果になることが多いです。
その理由として、人は、追いかけられると、逃げたくなる傾向(心理的抵抗)があるため、好意的に思うどころか、引いてしまう恐れがあります。
(特に男性に多い傾向ですが、相手の説得に屈したくないという反発心が芽生えることもあります)

自分の非を認めて説得したり自分の非を認める行動をすることは、後に離婚調停や裁判になった際に、逆効果だけでなく、録音等されていれば、調停等で不利な事情と扱われることもあるので、注意すべきでしょう。
それでは、どうしたらいいのでしょうか。
それは、相手との復縁を望むなら、行動で表すことが重要になります。
新婚当初は当たり前にしていたことを思い出してください。
行動で示すとは、具体的に以下のようなことを言います。
- 「ありがとう」など感謝の気持ちを伝える
- 朝、「おはよう」と気持ちよく挨拶する
- 相手の目を見て話す
- 家事をする
- 毎日小言を言わない
- すぐに否定しない
- ヒステリーをやめる
時間はかかるかもしれませんが、夫につっこまれようのない、また悪いといわれたところを変えていく、そんな努力が必要になってきます。
3. 離婚不受理届

自分の意図しない離婚が成立しないための制度として、「離婚不受理届」という、離婚届が勝手に提出されても受理されないための制度があります。
もし自分の意思に反して、夫に離婚届を渡してしまったり、夫に勝手に離婚届を偽造されたりしても、離婚不受理届を事前に提出しておくことで、自分の意思に反する離婚を成立させないようにしましょう。
仮に意図していなくとも、一度提出された離婚届を無効にするのは、非常に労力と手間がかかります。
無断で離婚届を出すことは、あまりないかとは思いますが、念のため、離婚不受理届を出しておくと安心です。
離婚不受理届について
申請先
住所地の市区町村役場(本籍地がよりよい)
提出書類
不受理申出書 (各市区町村役場でもらえます)
身分証明書(運転免許証や保険証)
印鑑(シャチハタ以外)
なお、裁判や調停で離婚が決定した場合を除き、取り下げ申請するまで有効となります。
離婚不受理届は年間2~3万件利用されています。もしもということがありますので、早めに離婚不受理届を出しておくことをお勧めします。
4. 別居を避ける
もし、修復を考えているのであれば、別居は絶対に避けるべきです。
別居をすることにより、修復する可能性が低くなります。
別居は、話し合いする機会が減るため、心理的な距離もでき、また再度同居するのが難しいということがあります。
別居が免れない場合もあるでしょう。その時は、少なくとも、あなたが家から出ていくことは絶対に避けるべきです

裁判でも、別居期間が長いほど離婚が認められやすくなると考えられます。
5. 円満調停を検討する
調停といったら「離婚」のイメージがあるかもしれません。しかし、「円満調停」という夫婦仲を修復するための調停もあります。
家庭裁判所にて、第三者で中立である調停委員が双方から話しを聞き取り、夫婦関係が円満になるために解決案を提示や助言等をしてくれる制度です。夫婦関係を修復することを目的としています。
司法統計(H30年)によると、円満調停を申立した、3組に1組以上が、夫婦関係を修復したという結果がでています。
費用も安価で、3000円以下でできますので、気になる方は、住所地の家庭裁判所に問い合わせてみることをおすすめします。
離婚を切り出された時の適切な返答
夫から離婚を切り出された時、最初の返答がその後の関係を大きく左右します。
ショックで感情的になりがちですが、ここで冷静に対応することが重要です。適切な返答ができれば、話し合いの余地を残すことができます。
まず使うべき言葉
離婚を切り出された時は、以下のような言葉で返答しましょう。
- 「あなたの気持ちを詳しく聞かせてください」
- 「私も一緒に考えたいので、時間をください」
- 「今まで気づかなかった部分があるかもしれません」
- 「どうしてそう思うようになったのか教えてください」
相手の気持ちを理解しようとする姿勢を示すことが大切です。まずは夫の話を最後まで聞くことから始めましょう。
絶対に言ってはいけないNG発言
感情的になって以下のような発言をしてしまうと、関係がさらに悪化する可能性があります。
- 「そんなことで離婚なんて」
- 「あなたにも悪いところがある」
- 「子供のことを考えて」
- 「離婚なんて絶対に認めない」
- 「お金のことばかり考えて」
これらの発言は、夫の気持ちを否定し、さらに心を閉ざしてしまいます。どんなにショックでも、相手を責めるような発言は避けましょう。
時間をかけて話し合う
離婚の話し合いは、一度で終わらせる必要はありません。
「今日は聞かせてもらったので、私も考える時間をください」と伝えて、一度話し合いを終わらせることも大切です。お互いが冷静になってから、再度話し合いの場を設けましょう。
夫の不倫が原因だが、離婚をしたくない
浮気(不倫)はするけど、家族が大事だという男はたくさんいます。
しかし、夫の不倫が原因で、離婚を切りだされた場合、あなたからの愛情が感じられず、よそに出て行った可能性が高いです。
では、夫の関係を修復するには、どうすればいいのでしょうか。
一緒にいたい気持ちを伝える
「あなたのことが好きなので離婚をしない」(子供のための場合も含む)ということをきちんと伝えることです。
不倫した夫にそんなことを伝えたくないと思う方もいると思いますが、気持ちをきちんと伝えないと、そのまま夫の心は、よそから戻ってくることがないので、きちんと「愛情があるから離婚したくないこと」は伝えておきましょう。
※何度も、しつこく伝えると逆効果になります。
復縁を考えている時に、特にしてはいけないことが以下の3つです。
・浮気相手と直接話し合いをする
・夫の両親に相談する
・共通の友人に相談する
特に、浮気相手に直接話をつける方法を考える方が多くいますが、話がこじれて後戻りできなくなる可能性が高まりますので、絶対にやめましょう。
ただこのケースは、離婚をしたくない。完全に不倫を許すから、一緒にいることを優先するという場合のみ有効かもしれません。
不倫した側からの離婚は、合意しない限りできない
婚姻期間中、違法行為をした側 (代表的なパターンとして不貞)のことを有責配偶者と呼びます。
夫が有責配偶者の場合、原則として、この有責配偶者からの離婚の申し出に関しては、以下のようなルールがあります。
① 妻から離婚請求する場合に、離婚原因となる。
② 夫(有責配偶者)からの離婚は、妻は応じない場合認めない。
※調停や裁判をした場合。協議離婚(お互いの合意の離婚)は除く
しかし、例外として、次の条件にすべて当てはまる場合は、有責配偶者でも離婚を認められるケースもあります。
- 長期期間別居(別居期間が6年で認められたものがある)。
- 未成年の子供がいない。
- 十分な経済的支援を行っている(婚姻費用の支払い等滞りなくしている)
ただし、現段階では、有責配偶者が離婚を申し出ても双方の合意がない限り、離婚は認められないと考えてよいでしょう。
【参考】不倫の場合は証拠集めを
もし、夫が不倫している場合は、証拠を集めることが重要です。 証拠があれば、離婚を回避するための交渉材料になります。また、離婚する場合も、慰謝料請求の重要な証拠となります。
離婚をしたくないのに離婚する方向になったら
離婚のタイミングの主導権は、あなたがもっています。
よって、相手のタイミングで離婚するわけではなく、ご自身のタイミングで離婚をしましょう。
別居することになっても、婚姻費用分担義務といって、夫(収入が多い方)が、妻(収入が低い方)に、生活費を分担する義務がありますので、別居時の生活費が確保できるか、事前に調べましょう。
(妻の方が収入が多い場合は、逆に婚姻費用を負担する義務が発生するので、別居せずに早めに離婚をしたほうがよいでしょう)
なお、多くの場合、離婚後の養育費より婚姻費用の方がもらえる金額が高いので、急いで離婚するより、婚姻期間を継続する方が、経済的メリットがあります。
離婚の際には、財産分与についても話し合い、2分の1で合意するようにしましょう。
また、慰謝料や養育費が分割になる場合は、公正証書を作成した上で離婚するなど、離婚の際には、しっかりと準備するべきです。
婚姻費用を払わない、離婚協議書を公正証書で作らない夫であれば、「離婚しないこと」と駆け引きをするのもひとつの手です。
あなたが「離婚に応じる」というカードをもっているので、自分自身が納得した上で離婚しましょう。
また、子供がいる場合は子供のことも考える必要があります。別居するにしても子供の環境ことを考え、子供に負担のないよう離婚準備をすすめていきましょう。
離婚に応じる場合の準備と手続き
話し合いの結果、離婚に応じることになった場合も、しっかりとした準備が必要です。
感情的に離婚届にサインするのではなく、計画的に進めることが大切です。適切な準備をしておくことで、離婚後の生活を安定させることができます。
離婚前に決めておくべきこと
離婚届を提出する前に、以下のことを必ず決めておきましょう。
- 財産分与の詳細(預貯金、不動産、車などの分け方)
- 慰謝料の金額と支払い方法
- 子供がいる場合の親権と養育費
- 離婚後の住まいや生活費
- 年金分割の手続き
これらを曖昧にしたまま離婚すると、後でトラブルになる可能性があります。面倒でも、一つずつ丁寧に決めていくことが重要です。
離婚届提出のタイミング
すべての条件が整ってから離婚届を提出しましょう。
口約束だけでは、後で「そんなことは言っていない」と言われる可能性があります。重要な約束事は、必ず書面に残しておくことをおすすめします。
可能であれば、公正証書の作成も検討してください。
離婚後の生活準備
離婚が決まったら、新しい生活の準備も始めましょう。
- 住民票の移動手続き
- 健康保険の切り替え
- 銀行口座の名義変更
- 子供の学校への連絡(必要な場合)
- 職場への報告
これらの手続きは時間がかかるものもあるので、早めに準備を始めることが大切です。
専門家への相談タイミング
離婚問題は複雑で、一人で解決するのは難しい場合があります。
以下のような状況になったら、専門家への相談を検討しましょう。早めに相談することで、より良い解決策を見つけることができます。
弁護士に相談すべき場合
弁護士に相談したほうがよいケースは、以下のとおりです。
- 夫が財産を隠している可能性がある
- 慰謝料の金額で合意できない
- 親権について争いがある
- 夫が離婚条件を守らない
- 調停や裁判になりそうな場合
弁護士は法的な観点から、あなたの権利を守るためのアドバイスをしてくれます。
カウンセラーに相談すべき場合
カウンセラーに相談したほうがよいケースは以下のとおりです。
- 夫婦関係を修復したい
- 子供への影響が心配
- 精神的につらい状況が続いている
- 一人で抱え込んでしまっている
カウンセラーは心理的な面から、あなたをサポートしてくれます。
相談のタイミング
専門家への相談は、「困ってから」ではなく「困る前に」行うことが理想的です。
早めに相談することで、問題が深刻化する前に対処法を見つけられます。一人で悩まず、適切な専門家のサポートを受けることをおすすめします。
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*1 件数は2025年3月現在 *2 2013年~2024年。単独型弁護士保険として。2023年3月当社調べ。*3 99プランの場合 *4 初期相談‥事案が法律問題かどうかの判断や一般的な法制度上のアドバイス 募集文書番号 M2022営推00409
さいごに
夫から離婚を切り出された場合、復縁したとしても「離婚するなんて俺が悪かった」などと言って、円満に解決する(終了する)ということは、残念ながらありません。
いつの間にか、離婚の話題がでることもなく、通常の夫婦に戻っている。それが復縁完了となります。
面倒くさいな、と思ったらそれまでですが、夫はそのようなものです。
今は頑張って修復してみてください。
もしも夫から離婚を切り出された場合、次のような対応を意識してみましょう。
- 冷静に対処する
- 離婚すると言わない
- 離婚の話題を出さない
- 修復をがんばる
人によっては、修復ができない場合もあると思いますが、やれることをやってみましょう。
幸運をお祈りいたします。
是非、今後の備えとして「弁護士保険」をご検討ください‼

弁護士 松本隆
神奈川県 弁護士会所属
横浜二幸法律事務所
所在地 神奈川県横浜市中区山下町70土居ビル4階
TEL 045-651-5115
労働紛争・離婚問題を中心に、相続・交通事故などの家事事件から少年の事件を含む刑事事件まで幅広く事件を扱う
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