航空会社のアンケートによると、全国997人のうち「単身赴任の経験がある」と答えた割合は51.3%に上りました。 (株式会社エアトリ )
子どもの学校の都合や自身の仕事の都合により夫が単身赴任になる、といったケースは少なくありません。
食生活や生活リズムなど、心配になることが多くあるかと思いますが、中でも浮気・不倫やそれをきっかけとして離婚に発展してしまうのではないかと考える方もいるかと思います。
インターネット検索でも「単身赴任 離婚」等は非常に多くの記事が出てきます。
本当に単身赴任によって離婚率は上がってしまうのでしょうか?
記事に入る前に・・・
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単身赴任は離婚率が上がる?
ネット上には単身赴任で離婚率が上がる、中には2倍という数字を出す記事が散見されますが、そもそも日本には単身赴任者数を直接数えた統計はありません。
国勢調査や国民生活基礎調査で、「単身者世帯のうち有配偶者の世帯」を単身赴任とカウントしているものであったり、民間団体による限られたサンプルの統計を引用したりと、その数字はかなり乱暴に導かれたものになります。
いわゆる単身赴任でなくても別居をしているケースは存在するので、離婚率が上がるのは当然と言えるでしょう。
しかし、こういったあやふやな統計や数字を抜きにしたとしても、単身赴任の方が同居時よりも離婚につながるリスクが生じる機会が増えるという意味では、単身赴任によって離婚に発展する可能性が上がるのは事実です。
本来同居していれば回避できたリスクをそのまま背負わず、結婚生活をうまく継続するための方法を本記事で紹介します。
単身赴任が原因で離婚に至る理由とは
離婚につながるリスクとは一体何でしょうか。
日本の離婚原因で最も多いのは「性格の不一致」ですが、単身赴任が引き金となるとは少し考えづらいでしょう。
しかし、単身赴任によって小さなすれ違いや勘違いが生まれ、積み重なり、離婚へ至ってしまうことも少なくはありません。
コミュニケーションが減る
多くの家庭では、家族全員が揃う時間は1日の半分もないでしょう。
単身赴任によってさらに家族の時間は短くなります。
普段何気なく交わす会話がなくなり、顔も合わさなくなると、家族間で互いの存在が希薄になってしまいます。
また大変な時に助けてあげることができない、苦しい時に癒してあげられないなど、ネガティブな感情を共有したり助け合ったりすることができず、大事な存在であるパートナーが「いなくても問題ない存在」へと変わっていってしまいます。
やがて単身赴任から戻った時には、それまでの二人のコミュニケーションを忘れ、関係性を構築し直したり、成長した子どもとギクシャクしてしまったりと、居心地が悪くなり、家庭内に居場所を感じることができなくなってしまう可能性すらあります。
浮気がしやすくなる
家族と離れて寂しくなり、かつパートナーの目が届かない環境だと、物事の判別が正常につかなくなってしまうことがあります。
普段は仕事が終わったら家族の待つ家へと足早に帰っていたとしても、単身赴任となると家に待つ人はいません。
帰ってもたった独り、特にやることもなく、TVやネットを見るだけ…
そんな生活よりも、独身時代のように仕事が終わったら同僚と飲みに行ったり遊んだりしたくなるものです。
やがて女性と二人きりの状況にも後ろめたさを感じることがなくなり、過ちを起こしてしまう可能性もあります。
結婚に魅力を感じなくなった
単身赴任中は家で待つ家族を気にせず仕事に打ち込める環境です。
若い頃のようにひたむきに仕事ができるようになると、そこに生きがいを感じて家族の存在が希薄になっていく人もいます。
また、単身赴任中は生活の全てを自分で行う必要があります。
いつもは掃除・洗濯・料理などの家事全般を妻に任せていた、という男性も少なくないでしょう。
独身時代と違って仕事もうまくこなせるようになってくると、それら家事全般が苦でなくなり、生活の一部として簡単にこなせる人も少なくありません。
夫を支える妻の一部の仕事が自分でもできるようになり、自活力が向上すると、「自分一人で生活できる」と同居に疑問が生じることがあります。
もちろん多くは家族がいることを自覚し、今だけの単身赴任を健全に過ごします。
しかし、先述のコミュニケーション不足等が重なると、結婚生活自体が自分の生活を縛るものと勘違いしていくようになってしまいます。
金銭感覚がズレる
単身赴任手当等で自由に使えるお金が増えると、単身赴任前に比べてよく考えずに買い物等で散財してしまうことがあります。
そのままの金銭感覚で単身赴任を終えると、同居に戻ってから使えるお金が減り、不満が溜まってしまうこともあるでしょう。
夫婦でお互いに納得できないお金の使い方は離婚のきっかけに十分なり得ます。
パートナーに魅力を感じなくなった
夫婦ともに陥りやすいのが、互いの気持ちが離れてしまうことです。
久しぶりに会っても他人のように感じてしまったり、単身赴任の期間によっては互いの容姿が変わってしまい魅力的に感じなくなってしまうこともあり得ます。
特に夫の方は食生活が乱れやすく、急激に太ったり、逆に痩せすぎてしまったりということも珍しくありません。
生活リズムや家庭内でのルールが違っていたりすると、相手に嫌気がさすということもあります。
夫がいない方が楽?単身赴任で離婚しないためのチェックリスト
夫がいない方が、家庭内が明るく感じる
夫が居ないことでのびのびと過ごせるようになり、趣味に時間を使えたり、ご近所や友人との付き合いに積極的になったりして、今まで以上に心地よい環境ができることがあります。
子どもも明るくなった母の雰囲気を言うでもなく感じとって、その環境を当たり前と思うようになり、夫が居ない環境が普通になります。
夫が居ない環境が心地よいと思い、当たり前となると、いざ帰ってきたときに再度同居することに疑問を感じるようになってしまいます。
これは結婚生活を継続していく上で小さくない障害となってしまうでしょう。
浮気の兆候がある
最初は決まった時間にしていたビデオ通話が、段々と、あるいは突然電話だけになり、「残業があるから」、「外せない仕事が入った」等の理由からメールだけとなり、返信が遅くなっていくといった、コミュニケーションが不足していく状況は注意が必要です。
たとえその時に浮気をしていなくても、「返事は明日でいいや」という気持ちが家庭を段々と顧みなくなる姿勢を作ってしまいます。
カード明細に変化がある
家計を把握していれば、カードの使用履歴や明細から、夫の生活の変化がわかります。
それまで見たことがない店名や、一見普通の項目でもインターネットで検索するとホテルやクラブの名前が出てきたりします。
(例:〇〇観光、○○コンサルティングなど)
他にも小さな買い物の数が多くなっている等、金銭感覚が変わっている可能性があります。
一人暮らしでも不便や寂しさを感じない
夫から子どもに会いたい、妻に会いたいという気持ちが感じられなくなったり、家事を軽んじるような発言等が出たり感じられたりすると注意が必要です。
単身赴任中に独身気分に浸ってしまい、家族の存在が希薄になっている可能性があります。
離婚を回避するための対策とは
頻繁に連絡を取り合う
単身赴任の時だからこそコミュニケーションを大事にしましょう。
ビデオ通話ができれば一番良いですが、難しい場合はLINE等のテキストでも構いません。
その際はできるだけ子どもとの写真も一緒に送りましょう。文字では伝わらない子どもの成長が、写真を見ることで伝わります。
また、一人きりの夫を慰める、励ます、ねぎらうことも忘れないようにしましょう。
たとえ仕事とはいえ家族と離れることはどうしても寂しいものです。
「あなたがいて私がいる」ということをちゃんと言葉で伝えてあげましょう。
単身赴任が国内などそう遠くない場合、定期的に家族全員で会えるようにできればさらに良いでしょう。
手料理を振る舞ってあげたり子どもからのプレゼントを渡したり等があると、家族の存在がより大きくなり、夫も家族のために頑張ろうと励みになります。
その際は家族での写真を忘れないようにしましょう。
干渉しすぎない
浮気を心配して干渉しすぎると、夫は窮屈さを感じて嫌気がさしてしまいます。
コミュニケーションは大事ですが、仕事中に連絡する・疑うようなメッセージを送る、などは禁物です。
位置情報アプリ等を入れるように強制するのもあまりおすすめできません。
監視されているような気分になり、印象は悪くなるでしょう。
また、SNSをチェックすることはあっても、追求しすぎないよう注意が必要です。
生活環境、家族のルールを報告する
お互いにどんな生活をしているか、ビデオ通話や写真を交えて報告しましょう。
これに関しては項目別にキッチリ報告するというよりも、「食事はどう?」「掃除大変?」等、定期的にする連絡の中に入れてみましょう。
その際に自宅の様子も見せると効果的です。夫が帰る場所が意識されますし、何か変わったところがあれば帰ったときに違和感を抱かずにすむでしょう。
また、子どもの成長に伴ってしつけ等家族のルールが新たに設けられたり変わったりすることもあるでしょう。
そこに夫もちゃんと参加することで、家族の存在がより意識されます。
例えば、子どもへ注意する際には夫に電話等で直接伝えてもらうことで、子どもの成長に関わっているという実感を持たせることができます。
お金の使い方を互いに相談する
生活費を計算し、可能であれば単身赴任中の家計簿をつけるようにお願いしましょう。
単身赴任中は外食・クリーニングが増えたり、買い物も単身赴任前と比べて多くなったりする場合もあります。
もちろん生活に不自由することのないお金を渡すことが大事ですが、余裕がありすぎると余計な出費をすることもあります。
お互いにお金の使い道が結婚生活において納得できるよう相談しておきましょう。
家族の写真をお互いに持つ
家族の存在を大きく意識できるのが写真です。
夫の財布や定期入れに入るもの、写真入れがなければ玄関やリビングに置けるような写真立てに入ったものを渡しましょう。
なお、スマホの待ち受け等で済ませないように注意してください。
家族はスマホの一部ではありません。
手に取れる写真は家族の存在が常に意識できますし、寂しくなればすぐに見て家族を思い出すことができます。
アイコンの下に隠れたり別の待ち受けに変えたりできません。
単身赴任が長ければ、写真を増やしていくのも良いでしょう。
お互いの誕生日や子どもの誕生日、記念日の写真等が増えていけば、一人きりの夫が家族を忘れず、心が揺らぐこともなくなります。
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まとめ
単身赴任中は互いに寂しさがあるからこそ、不安にもなります。
お互いの心が離れないように、家族の存在とその大きさを意識できるように努力することが大事です。
単身赴任が終わって幸せな家族生活を送れますように。
弁護士保険に加入して、今後の様々なトラブルに備えられている方も増えています。
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