過失傷害ってどんな罪?事例・刑罰・示談・時効まで徹底解説!

あなたは、ちょっとした不注意で他人に怪我をさせてしまったことがありますか?

その場では謝罪し、事は済んだと思っていても、後になって相手方から告訴されたり、警察に被害届を出されたりした場合、罪に問われる恐れがあります。

本記事では、過失傷害の基本から、もし自身が同じような状況になってしまったときの対応策はもちろん、事例・刑罰・示談・時効まで徹底解説していきます。

記事に入る前に・・・

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目次

過失傷害とは?

過失傷害とは、誤って他人にけがをさせた場合に適用される犯罪で、刑法第209条1項に規定されています。

この罪は、「過失により人を傷害した者」を対象としていて、過失とは、結果を予見できながら適切な対処を怠った不注意やミスを指します。

つまり、意図せず他人に害を与えた行為が該当します。

過失傷害の概要

過失傷害の構成要件は、

  • 過失があること
  • 傷害を発生させたこと
  • 過失と傷害に因果関係があること

です。

傷害とは、生理的機能への障害をもたらす行為全般を含み、これには物理的なけがのほか、病気の感染や精神疾患の発生も含まれます。

過失傷害の成立には、このような過失による傷害行為とその因果関係が必要です。

なお、過失傷害罪は親告罪に分類され、被害者の告訴がなければ刑事訴訟を開始することができません。

過失傷害の法定刑:30万円以下の罰金または科料

懲役や禁錮、勾留は予定されていませんが、罰金が課された場合は前科がつくことになります。

過失傷害の起訴率

令和4年度の検察統計によると、起訴数が37,739件に対し、不起訴数が243,896件になっていて、起訴率は13.4%となっています。

また、年度によって若干の違いはあるものの、令和3年が13.6%、令和2年が13.4%と横ばい状態が続いています。

参考:https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040092940

後述する、傷害罪の年度ごとの起訴率がおよそ30%である点と比較すると、過失傷害の起訴率は、それほど高くはないと言えるでしょう。

どんなケースで過失傷害になるのか

過失傷害の事例としては、以下のようなものがあります。

歩きスマホをしていて他人を転倒させてしまった

スポーツの最中に意図せず相手にけがを負わせてしまった

弁護士

その他にも、愛犬の散歩中他人に噛みついてしまい、過失傷害罪の成立を認めた事例も存在します。

過失致死罪、傷害罪との違いは?

弁護士

刑法には過失傷害財罪に似た、「過失致死罪」、「傷害罪」があります。

この2つにはどういった違いがあるのでしょうか?

過失致死罪との違い

過失致死罪は、刑法第210条により定められており、過失によって人の死を引き起こした場合に適用される犯罪です。

過失傷害罪と同じく過失に基づくものですが、結果として人の死亡させてしまっている点が異なります。

過失致死罪の法定刑:50万円以下の罰金

過失傷害よりも、重い罰金額が設定されています。

傷害罪との違い

傷害罪は、他人の身体に故意に傷害を加える行為を罪とするもので、刑法第204条に規定されています。

この罪の特徴は、相手に対して故意にけがをさせる意思がある場合に該当します。

傷害罪の法定刑:15年以下の懲役または50万円以下の罰金

傷害罪と過失傷害罪の大きな違いは、犯行の意図です。

過失傷害罪が不注意やミスによって他人を傷害した場合に適用されるのに対し、傷害罪は「相手にけがをさせる意思」がある場合、または「けがをさせる結果を受け入れて行動した場合」に適用されます。

過失傷害で適用される罪とは?

過失傷害は、どのような罰則がなされるのでしょうか?

弁護士

具体的には、以下の5つの罪が適用されるため、それぞれ個別に解説します。

過失致死罪

上述したとおり、過失致死罪は、過失により他人を死亡させた場合に適用され、刑法第210条に基づいています。

過失致死罪の法定刑:50万円以下の罰金または科料

また、被害者の告訴が不要な非親告罪として位置づけられています。

業務上過失致死傷罪

業務上過失致死傷罪は、業務を遂行中の注意義務違反により人を死傷させた場合に成立し、刑法第211条1項に規定されています。

業務上過失致死傷罪の法定刑:5年以下の懲役または禁錮、または100万円以下の罰金

交通運転業務や医療行為など、人の生命や身体に直接影響を及ぼす業務が対象です。

過失運転致死傷罪

自動車運転中の過失により人を死傷させた場合に適用されるのが過失運転致死傷罪で、自動車運転処罰法第5条に基づきます。

過失運転致死傷罪の法定刑:7年以下の懲役または禁錮、または100万円以下の罰金

過失運転致死傷罪は、自動車事故において最も一般的に適用される罪です。

危険運転致死傷罪

危険運転により人を死傷させた場合に成立するのが危険運転致死傷罪で、自動車運転処罰法第2条に定められています。

危険運転致死傷罪の罰則:相手を負傷させた場合は15年以下の懲役、死亡させた場合は1年以上の有期懲役

なお、危険運転の典型例として挙げられるのは、

  • アルコールによる飲酒運転
  • 割り込み運転や妨害運転
  • 赤信号の無視

といった危険行為です。

重過失致傷罪

重過失致死傷罪は刑法第211条後段に規定され、重大な過失により人を死傷させた行為を指します。

この罪は過失の重大性に焦点を当てており、死亡させた場合は「重過失致死罪」、傷害を負わせた場合は「重過失致傷罪」として分けられます。

重過失とは、基本的な注意義務さえ守れば避けられたはずの危険を顧みず、結果として重大な事故を引き起こす行為を指します。

自転車を運転しながらスマートフォンを使用する行為は重過失の一例とされ、前方不注意により事故を引き起こす可能性が高いとされています

また、重過失による犯罪は、単純な過失よりもはるかに厳しい責任が問われます。

重過失致傷罪の法定刑:5年以下の懲役または禁錮、または100万円以下の罰金

もしも過失傷害罪で逮捕されてしまったら?

過失傷害罪で逮捕されてしまったらどうしたらいいのでしょう・・・。

弁護士

単に過失傷害罪の場合、基本的には逮捕される心配はほとんどありません。

逮捕されるとしたら、以下2つのケースがあります。

  • 被害届や告訴状が出された後に逮捕状によって後日逮捕されるケース
  • 事件が発生したその場で警察に通報され、現行犯として逮捕されるケース

ただし、過失傷害罪は、罰則が30万円以下の罰金または科料であり、逮捕へと至るには一定の条件が必要です。

具体的には、定住する住居がない、または警察からの出頭要請に正当な理由なく応じない場合のみ、逮捕が可能と刑事訴訟法にて定められています。

また、現行犯逮捕も、犯人の住所や氏名が不明である、または逃亡の恐れがある場合に限定されています。

よって、過失傷害罪で逮捕されることは原則としてありません。

一方で、過失の程度が著しい場合や死傷者多数出ている場合は、逮捕の可能性が高いです。

逮捕されてしまった場合は、以下の流れに沿って手続きが進みます。

現行犯逮捕または逮捕状が出される

事件に関与したとされる人物は、警察によって逮捕されます。

この逮捕は、現行犯である場合や、事後に逮捕状を基に行われることがあります。

逮捕された場合、警察署内の留置場で一定期間過ごすことになります。

勾留

逮捕されてから48時間以内に検察官に身柄が送られることになり、その後24時間以内に勾留の有無が決定されます。

勾留が決定された場合、最初の勾留期間は10日間とされ、状況によってはさらに10日間延長される可能性があります。

起訴、不起訴

勾留期間中に検察官は事件の詳細を調査し、証拠を基に起訴するか不起訴(処分留保を含む)で釈放するかを決定します。

この決定は、勾留期間満了前に行われます。

裁判

起訴された場合、被告人は裁判所で審理を受けることになります。

通常の刑事裁判では、検察官が提出した証拠や被告人の主張が審査され、有罪か無罪かの判決が下されます。

過失傷害は(相手方と)示談交渉できる?

あまり大事にしたくないので、相手方と示談したいのですが…。

弁護士

過失傷害の場合、相手方と示談交渉することは可能です。

示談とは
加害者が被害者に謝罪し、金銭(示談金)を支払うことによって、被害者が受けた損害を補償し、許しを得るために行われる

示談交渉の際は、被害者が加害者に対する告訴をしない条件への合意が含まれるケースがほとんどで、示談さえ成功すれば、加害者が刑事責任を免れる可能性が高くなります。

示談交渉は、ご自身で行うことも十分可能ですが、失敗しないためには法律問題のプロである弁護士への依頼を視野に入れるのが良いでしょう。

過失傷害罪の時効はどのくらい?

ちなみに、過失傷害には時効はあるのでしょうか?

弁護士

過失傷害罪には、公訴時効告訴時効の2つがあります。

公訴時効とは、犯罪が発生してから一定期間が経過すると、その犯罪に対して検察官が起訴できなくなる期限です。

過失傷害罪の公訴時効は3年になっています。

一方で、告訴時効とは、犯罪発生後に被害者から告訴が可能となる期限を指します。

過失傷害罪の場合は、被害者が犯人を知った日から6か月が経過するまでと定められています。

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まとめ

過失傷害罪は、不注意やミスで他人を傷つけてしまった場合に適用されます。

統計上の起訴率は低く、逮捕されるケースもほとんどありませんが、相手が謝罪を受け入れてくれない場合、告訴や被害届を出される可能性は十分あります。

これを回避するためには、相手方との示談交渉を視野に入れるべきです。

そして、より確実に示談を成功させるためにも、まずは弁護士への相談からはじめてみることを推奨します。

あらかじめ弁護士保険などで、今後の様々なリスクに備えておくこともおすすめします。

弁護士
黒田弁護士

弁護士 黒田悦男 

大阪弁護士会所属
弁護士法人 茨木太陽 代表
住所:大阪府茨木市双葉町10-1
電話:0120-932-981

事務所として、大阪府茨木市の他、京都市、堺市にて、交通事故被害者側に特化。後遺障害認定分野については、注力分野とし、医学的研鑽も重ねています。

また法人の顧問をはじめ事業上のトラブルにも対応をしています。

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2019年よりミカタ少額短期保険(株)が運営する法律メディアサイトです!

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